【函館記念】歓喜再現だ!丹内ミラノ 連覇へ加速12秒2

[ 2017年7月13日 05:30 ]

函館ウッドチップコースを追いきったマイネルミラノ(手前)
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 サマー2000シリーズ第2戦「第53回函館記念」の追い切りが12日、函館競馬場で恒例の公開調教で行われた。昨年見事な逃走劇を演じたマイネルミラノは地元・函館出身の丹内を背に、パートナーに1馬身先着。ゴーサインから出てからの反応の良さは際立っていた。トップハンデ58キロを克服し、史上5頭目の函館記念連覇へ一直線だ。

 1年ぶりに函館に帰ってきたマイネルミラノがわが庭のように躍動した。昨年同様、Wコースでの最終追い。道中はアルチレイロ(3歳500万)を6馬身後ろから意欲的に追い、直線は外ラチ沿いへ。鞍上・丹内が軽く仕掛けた程度でグンと加速。5F67秒7〜1F12秒2。力強く、強烈な伸び脚で1馬身先着した。

 丹内は「しまいは動かして…の指示。反応も良かった。昨年も良かったけど、1年たっても同じぐらいにある」と完成の域に入った7歳愛馬に目を細めた。

 135人(前年比29人増)の熱心な地元ファンが見守った公開調教。主役は当然、函館出身の鞍上が手綱を取るミラノだ。昨年は鮮やかな逃走劇で悲願の函館重賞初V。レース後はG3では異例!?のウイニングランも行い、プレゼンターを務めた草刈正雄をしのぐ大声援に包まれた。丹内は「うれしかったです。地元ではずっとチャンスをもらって、なかなか勝てなかったので…。2、3年前あたりは気持ちが先走ったが、昨年はそんなに緊張せずに乗れた」と感動Vシーンの喜びは今も残っている。

 2走前の福島民報杯はトップハンデ57・5キロで道中3番手に控えて完勝。鞍上は「逃げなくても勝てた。ああいう競馬ができたのは凄い収穫」と作戦面でも幅が出た。今週からはBコース。自慢の逃げがベストなのも自覚している。「鍵はハンデ。昨年から2キロ増の58キロは結構きつい。内枠が欲しい」と6番枠から優勝した前年をイメージする。

 函館競馬場正門には昨年の函館記念のV写真。競馬場近くで育った丹内は「湯倉神社にお参りに行ってきます!!昔から行くのはいつも一緒。騒いでもらってください。厚い印をお願いします。地元を盛り上げたい」と自ら気合を入れた上で「でも、勝ってもウイニングランはしませんよ。2度目なので…」と和やかに笑った。函館出身の三大スターといえば、GLAYとYUKI(元JUDY AND MARY)、そして丹内祐次。史上5頭目の函館記念連覇を飾って、今夏も北の港町を熱くする。

 ≪神頼みも万全≫湯倉神社は函館市電(路面電車)の終点「湯の川」下車で徒歩1分。函館競馬場から徒歩で約15分。享徳2年(1453年)頃、一人のきこりが家に帰る途中に小高い丘(現在の湯倉神社付近)で湧き湯を発見し、関節痛がひどくなった時に湯治をしたところ、完治したという。きこりは、そのお礼に薬師如来を刻み、小さな祠(ほこら)を建てて安置したのが、湯倉神社の起源であり、湯の川温泉の始まりといわれる。

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2017年7月13日のニュース