【東京新馬戦】アレス&ソウルに続け!藤沢和厩舎のレッドヴィクター

[ 2017年1月24日 05:30 ]

今週の新馬戦でデビュー予定の藤沢和厩舎レッドヴィクター
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 昨年の牡牝2歳G1をダブル制覇した藤沢和厩舎から新たな大物君がデビューする。開幕週の東京新馬戦(29日、5R=芝1800メートル)に出走するレッドヴィクター(牡)。体質の弱さからデビューを遅らせたが、父ディープインパクト譲りのストライドはA級の素質を伝える。ルメールとのコンビで初陣を飾る勢いだ。

 米国競馬を席巻したサンデーサイレンスは幼少時、ネズミのようにくすんだ貧相な体だったため買い手がつかなかったという。英国の最強短距離馬で知られるアバーナントは華奢(きゃしゃ)な馬体から“小さなネズミ”と命名された。

 「うちのも華奢であまり見栄えしないけど、馬は見かけ通りに走るとは限らない。ヴィクターをネズミだなんて悪口言ったのは誰だ!?」。こんなジョークを飛ばす藤沢和師の視線の先ではレッドヴィクターが坂路を軽快に駆け上がってくる。440キロ前後の小さい馬体でも、弾力性に満ちたフットワーク。「動きはいい。走ってくると思うよ」と同師は続けた。担当の千島助手が言葉を継ぐ。「やればやるだけ動きますが、体質的に弱かったのでじっくりやってきました。ディープインパクト産駒らしい軽さと反応の良さを感じます」と語った。

 栴檀(せんだん)は双葉より芳しという。「凄い2歳がいるよ」。名伯楽の目が素質を捉えたのはファンタストクラブ(北海道・日高町)で育成中の昨夏だった。全身を使った柔らかい動きは同クラブの育成馬の中でも突出していた。ただし、牡馬にしては細身。「体ができるまではいじめるな」。育成場にこんな注文をつけ、入厩を急がずに基礎体力を養ってきた。

 美浦入りはソウルスターリングの阪神JF優勝から2日後の12月13日。丹念に藤沢和流の馬なり調教を重ねて、ゲート試験も一発で合格した。サトノアレス、レイデオロ、ソウルスターリングの牡牝クラシック候補を擁する藤沢和厩舎。遅れてきた素質馬からも目が離せない。

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2017年1月24日のニュース