【天皇賞・秋】藤沢和厩舎強力2騎スピル&ペルーサ、秋の盾役者だ

[ 2015年10月27日 05:30 ]

藤沢和厩舎の強力2頭、スピルバーグ(左)とペルーサ

 秋の天皇賞といえば藤沢和厩舎。02年からの3連覇を含む、現役最多の5勝を誇る関東の名門厩舎だ。今年は昨年の覇者・スピルバーグ、今夏の札幌で5年ぶりの勝利を挙げたペルーサの2頭がスタンバイ。「連覇」「復活V」、いずれもあり得る好仕上がりを見せている。

【天皇賞・秋】

 「秋の盾」を手にすること5度。関東きっての名門・藤沢和厩舎が、今年も伝統の舞台に2頭の“名優”を送り込む。

 まずは昨年の“主演”を務めたスピルバーグ。当時は重賞未勝利で5番人気に甘んじていたが、大外一気の末脚でジェンティルドンナを沈めた。ファンも驚いた大逆転劇から1年。白星からは遠ざかっているが、今夏には英国遠征も敢行。新たなキャリアを積み上げ、連覇の頂へと挑む。

 帰国初戦となった毎日王冠は10着。天皇賞馬としては不満の残る着順か。藤沢和師は「みんな“前哨戦だから…”と言ってくれるけど、俺は休み明けでも仕上がっていると思っていたから、がっかりしている」と苦笑いで振り返るが、半分は本音で半分は納得。

 ハナに立ってペースを落としたエイシンヒカリがあっさりと逃げ切る展開では、自慢の末脚は宝の持ち腐れ。「この前は流れも含め、全てがこの馬に向かなかった。1回使って気持ちが乗り、稽古の反応も良くなった。前走のようなことはない」と本番を見据える。

 スピルバーグが主役を張るスターなら、もう1頭のペルーサは秋の盾における“名バイプレーヤー”。今回で4度目の挑戦。10年には2着、11年には3着と激走しファンを沸かせてきた。喉や爪の疾患に苦しみ、無敗4連勝で制した3歳時の青葉賞以降、勝利の女神に見放されたが、8歳となった今夏の札幌日経OPで突如の復活レコードV。5年3カ月ぶりの美酒は、名門の厩舎力をあらためて誇示する勝利でもあった。「結果の出ない時は苦しくて、痛くて、自信をなくし、変な格好で走っていた。今は見ての通り。リズム良く、いい頃のフォームで走れるようになった」。指揮官も完全復活への手応えを隠さない。

 自身の記録を更新する天皇賞・秋6勝目へ。個性派2頭で挑む藤沢和厩舎が、今年も「秋の盾」を盛り上げる。

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2015年10月27日のニュース