ラスト騎乗Vから1年7カ月 高橋亮師、21日開業

[ 2013年9月19日 06:00 ]

21日に開業する高橋亮師

 あれから1年と7カ月がたった。高橋亮師のジョッキーとしてのラスト騎乗は昨年2月の中山競馬場、特別戦(ブラッドストーンS)でニシオドリームを劇的Vに導いている。その後は技術調教師として研さんを重ね、いよいよ21日に厩舎を開業する。

 「騎手と調教師で立場が替わるけど勝負のステージとしては同じ。またその場に戻ってこれたのかな、という気はしています」

 12馬房でのスタート。勇退する田島良保師の厩舎を継ぐ形で、今週はオーミハンコック(2歳未勝利)1頭のみが初陣を迎える。

 「開業して見えてくるものがあるので、今の時点であれをしたい、これをしようというのはないです」

 気負ってどうにかなるものではないと百も承知だ。国内トップクラスの下着メーカー、ワコールの会長室を訪れる機会があったそうで「その部屋に“相互信頼”という書字があって、いい言葉だなと思いましたよ。厩舎運営もボクとスタッフのお互いが信頼しあう関係でいたい。どんなことでも歯車がかみあうことが大事」と和を強調した。

 厩舎服は黒と水色のコンビネーション。父親であり元調教師だった高橋隆厩舎が「水色だったのでこの色は使いたかった」と説明。

 いち早く開業していた浜田師が延べ74頭目で初勝利を挙げたのは9月8日のこと。高橋亮師が送った祝福のメールに返信されてきたのは<勝つのはむずかしいです>という内容で「その気持ち、痛いほど分かります」と話した。父を追い、自身はジョッキーを経験した35歳の若きトレーナーはどこまでも自然体だ。

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2013年9月19日のニュース