【函館2歳S】速すぎるクリスマス!無傷V2で2歳重賞一番星

[ 2013年7月22日 06:00 ]

強い競馬で2歳重賞勝利一番乗りを果たしたクリスマス(左端)

 今年最初の2歳重賞、函館2歳Sが函館競馬場で行われ、1番人気クリスマスが2番手から楽に抜け出し、無傷V2で世代初のJRA重賞ウイナーに輝いた。同レース史上初めて、1~3着を牝馬が占めた。

【レース結果】

 速い、強すぎる!!クリスマスのレコードVの力は本物だった。新馬戦の7馬身圧勝を受け、初戦の3番人気から断然の1番人気に支持率アップ。丸山は堂々の立ち回りを演じた。

 好スタート。だが、逃げた新馬戦とは一転、2番手で抑えた。前半3F33秒7のハイラップだが「ジングルベル♪」でも歌っているかのような余裕の手応え。直線入り口で逃げたテルミドールを抜き去り、最後は手綱を抑えた。プラチナティアラに2馬身の決定的な差をつけ、世代最初の重賞ウイナーに輝いた。

 丸山は11年新潟大賞典(セイクリッドバレー)以来の重賞2勝目。「新馬を勝った時からいろいろ言われたが自信はあった。持ち味のスタートとスピードを殺さなければ、勝ち負けできると思っていた」と胸を張った。「(力を)証明できました?」。斎藤師はニッコリだ。小柄な馬体。モマれた時の不安…。周囲から聞こえる騒音をはねのけ、結果を出した。滞在で8キロ増。指揮官は「追い切りもビシッとできてプラス体重。ふっくらと見せ、何の不安もなかった。元気(丸山)にも行く馬がいれば、控えていいと事前に話していた」と続けた。

 それにしても、凱旋門賞馬のバゴ産駒とは信じられない爆発的なスピード。4月のブリーズアップセールで12秒1~11秒0(中山ダート)を記録したが、一番驚いたのは当の指揮官だ。落札額350万円(税抜き)が、わずか4カ月で約10倍の賞金3756万円を稼ぎ出した。「オーナー(森田謙一氏)がピンと来て、購入した。完成度とスピードは抜けている」

 無傷V2で来春の桜花賞の最有力候補に。暮れの阪神JF(12月8日、阪神)が当面の大目標だ。丸山は「このまま順調にいってほしい」。師は「今度はクリスマス(阪神JF)の時季。その前に1度叩いて本番へ」とプランを明かした。函館で磨いたスピードを武器に、暮れにはさらに大きなプレゼントを用意しているはずだ。

 ◆クリスマス 父バゴ 母アラマサスナイパー(母の父ステイゴールド)牝2歳 美浦・斎藤厩舎所属 馬主・森田謙一氏 生産者・北海道新冠町アラキファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金3756万7000円。

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