【ラジオNIKKEI賞】インプロの宿命 昨年V堀厩舎&戸崎で連覇だ

[ 2013年6月26日 06:00 ]

オープン馬の宝庫・堀厩舎が期待するインプロヴァイズ

 同一コンビで昨年の再現だ。福島サマーシリーズ開幕週のメーン「ラジオNIKKEI賞」で台風の目になりそうなのがインプロヴァイズ。昨年の同レースをファイナルフォームで制した堀宣行厩舎&戸崎圭太(32)のコンビ。臨戦過程、ハンデ54キロまで昨年と同じ。連覇の夢がグッと膨らんだ。

【ラジオNIKKEI賞】

 難解に思える小回り福島のハンデ重賞も、昨年優勝のファイナルフォームを用いた簡単な加算法で正解を導き出せる。戸崎+堀厩舎+ハンデ54キロ+前走500万1着=インプロヴァイズV。英語で「即興演奏」の意味を持つ同馬は、「最終形」と名付けられた昨年の勝ち馬とはタイプが異なるが陣営の評価は互角だ。

 強い日差しが照りつける堀厩舎。朝の作業を終えた橋本助手は揺るぎない手応えを口にした。「前走は直線で持ったまま上がってくる強い内容。激しい気性だが、ここにきて落ち着きも出てきた」と語り、「素質はファイナルフォームにヒケを取らない」と付け加えた。

 前走の東京500万戦は強さが際立つ勝ちっぷり。ラスト3F11秒4~11秒2~11秒5。上がりが極端に速い競馬を最後方から2馬身突き抜けた。しかも、ステッキを1度も使わず、ゴール前は手綱を抑える余裕。「凄い瞬発力だった」と鞍上・戸崎は驚きの声を上げた。

 昨年の東京スポーツ杯2歳Sで3着に食い込んだクラシック候補生。その後、500万を卒業するのに4戦も要したのは折り合い難が原因だった。「中山(昨年12月の葉牡丹賞9着)では前に行って自滅。あの大敗以降、レースでも調教でも後ろで折り合うことを教えてきた」(同助手)。その成果が後方一気の前走圧勝だ。

 一昨年のフレールジャックを含めて54キロの軽ハンデ馬が500万1着から2年連続で優勝。対照的にG1からの臨戦は、同レースがハンデ戦となった06年以降未勝利。「残念ダービー」とも呼ばれる福島開幕週の重賞は格より勢いだ。「コーナー4つの小回りコースが鍵だが、今の落ち着きがあれば」と同助手は締めくくった。折り合えれば、V方程式が完成する。

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2013年6月26日のニュース