【ドバイシーマC】ジェンティル ライバルも絶賛「デンジャラス」

[ 2013年3月29日 06:00 ]

ドゥロワイエデュプレ師

ドバイワールドカップデー

 桁違いのパフォーマンスにライバル陣営も脱帽だ――。30日夜発走のドバイ国際競走。レースを2日後に控えた28日は、メイダン競馬場で出走馬関係者を集めた朝食会が行われた。シーマクラシックに参戦するジェンティルドンナ(牝4=石坂)は会場でも注目の的。同じレースにシャレータを出走させる陣営に直撃したが誰もが「ジェンティルは強い」と口をそろえた。海外初挑戦でも、既にワールドクラスの評価だ。

 日本から中東の地へやってきた新女傑。ジェンティルドンナへの国内外メディアの注目度は高まる一方だが、ライバル陣営の評価はどうか。同じシーマクラシックに、2年前の凱旋門賞で2着に好走し、昨年G1・2勝のフランス馬シャレータを送り込む陣営に聞いてみた。

 まずは管理するドゥロワイエデュプレ師。「ひと言で言えばデンジャラス。あの馬を負かすのは容易なことではない。非常に難しいレースだと思っている」。こわもてだが紳士的な語り口で、ジェンティルの強さをストレートに表現した。

 続いてシャレータの主戦を務めるルメール。日本でもおなじみの名手は、昨年のシンザン記念でジェンティルの手綱を取り、重賞初制覇へと導いた。女傑の背中を知る男は「世界的に見てもトップクラスの馬だと思う」と絶賛。その理由を「加速性能が凄い。そして力強い。レースも上手で、プロフェッショナルという表現がぴったり」と話す。

 フランスメディアはオルフェーヴルとの比較で評価する。競馬専門紙「パリ・チュルフ」の美人記者リズ・プライズさんは「昨年の凱旋門賞(2着)で見たオルフェーヴルは本当に迫力があったし、レースぶりも強かった」とした上で「あのオルフェに(ジャパンCで)勝ったんでしょ。どんなレースをするか楽しみ。実際に見ると、女の子とは思えないくらいパワフルな感じがするわ」。

 絶賛の嵐だが、シャレータ陣営も決して白旗を揚げたわけではない。指揮官が「スタミナは豊富だからね。ドバイのタフな芝は合うよ」と意気込めば、ルメールも「レースはやってみなければ分からない。展開とか位置取りとか、いろんな要素があるから」と不敵な笑み。リズ記者はとびっきりの笑顔で「もちろんチャンスは十分よ」とウインク。2頭しか出走しない牝馬が、牡馬を蹴散らして上位独占というシーンも十分ありそうだ。

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