【ステイヤーズS】唯一の3歳グレースフル 勝負根性生かす

[ 2012年11月28日 06:00 ]

ステイヤーズSで重賞初制覇を狙う3歳馬コスモグレースフル。しぶとさで古豪撃破なるか

 土曜中山メーンは師走の名物マラソンレース「第46回スポニチ賞ステイヤーズS」(12月1日)。名うてのスタミナ自慢が集まったが、同レースは4年連続で3歳馬が連対中。唯一の3歳馬コスモグレースフルが不気味な存在だ。前走で1000万Vと勢い十分。父が長距離で活躍したラスカルスズカと血統的な魅力も大きい。

【ステイヤーズS】

 芝のレースとしては国内最長の3600メートルで争われるステイヤーズS。豊富なスタミナと経験が問われる舞台だが、意外にも近年は3歳馬の活躍が目立つ。目下4年連続で連対しており、近2年は格上挑戦の伏兵が好走。もちろん距離は未経験だったが、勢いでベテランと互角以上に渡り合った。

 今年はコスモグレースフルが唯一の3歳馬。谷代助手は「そんなに注目されてるの?」と取り囲んだ報道陣に目を丸くしながらも、3歳馬が強いと聞くとまんざらでもない様子。「前走後も厩舎で順調に乗り込んで、いい状態をキープしている」と好感触を伝えた。

 前走は東京で1000万をV。2番手から長い直線をしぶとく粘り切った。谷代助手は「粘って粘って根性で勝ったね。普段はおとなしいけど、調教でもコースが変わると掛かり気味に行くところがあるし、気持ちが強いんだろうね」と勝負根性に目を細める。

 これまで14戦は全て芝1800~2200メートル。今回は一気の距離延長となる。それでも谷代助手は「レースでは引っ掛かったりしないし、いかにも距離がもちそうな体形をしている」と克服可能との見立てだ。父ラスカルスズカは府中のターフに散った名馬サイレンススズカの半弟。99年菊花賞3着、00年天皇賞・春2着など長丁場で活躍した。3000メートル以上では【1210】で、先着を許したのはテイエムオペラオーとナリタトップロードのG1馬2頭だけ。産駒のグレースフルもそのスタミナを受け継いでいるに違いない。

 「前々からしぶとい馬。今度もそういう競馬になると思う」と谷代助手。一昨年の勝ち馬コスモヘレノスとは同馬主、同じ格上挑戦の3歳馬と共通項が多い。他馬より2~3キロ軽い54キロをフルに生かせば、2年前の再現も十分にありそうだ。

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2012年11月28日のニュース