【根岸Ｓ】ダノンカモン　モタモタッでも１２秒８

＜根岸Ｓ＞ＣＷコースで併せ馬を行ったダノンカモン（奥）はパートナーとびっしり追い比べ。

　東京日曜メーンの根岸Ｓの最終追い。ダノンカモンが３頭併せで力強い伸び脚を披露した。抜け出してから気を抜く悪癖を見せなければ初のタイトルに手が届く。勝ってフェブラリーＳが陣営の青写真だ。

　ダノンカモンはＣＷコースでの３頭併せ。先導したマナクーラ（６歳１６００万）は早々に脱落。２番手からハランデール（３歳５００万）が先に抜け出すと、内へ進路を取ったダノンカモンが並びかけ、その攻防はゴールまで続く。そこから緩めることなく１コーナー付近まで２頭の競り合いは続いた。

　「３歳５００万の馬に並ぶのがやっと。ソラを使う（気を抜く）癖があるにしろ、取り付く脚の速さが物足りない。併せた相手が良くなっているのもあるけど、この馬の動きはもうひとつかな」と辛口に終始した池江師。それでも、ラスト１Ｆは１２秒８をマーク。時計がかかる馬場コンディションを考慮すれば決して悪くない。実戦に行けば何も問題はないはずだ。

　前走のＪＣダート（５着）を振り返った師は「大きな馬だからコーナー４つのコースが合わなかった」と分析した上で「東京のダート１４００メートルは何度も走っている。フェブラリーＳにつながる競馬ができれば」。平安Ｓでの始動も視野に入れつつも、ここへ出走するのは【２４２１】と得意にする東京ダートで重賞初Ｖを果たして勢いをつける目的がある。Ｇ１南部杯でトランセンドと頭差２着をはじめ、重賞で２着５回と勝ち切れない現状に終止符を打つ構えだ。

　コンビを組む福永も、まずはこれまで手を焼いてきた気性面の課題を口にした。「先頭に立つとレースをやめようとする。あれは何とかならんかな」と苦笑いを浮かべるが「まあ、手の内には入れているから」ともちろん計算済みだ。日経新春杯（トゥザグローリー）→ＡＪＣ杯（ルーラーシップ）と目下２週連続重賞Ｖと絶好調。土曜のシルクロードＳはロードカナロア、日曜はダノンカモンと有力馬に騎乗し重賞ジャックを狙う。