【JCダート】ヤマニンキングリー“吉兆”遅れ

[ 2011年12月2日 06:00 ]

<JCダート>Cウッド、4コーナーから直線に向かうヤマニンキングリー(左)はメイショウグラハムと併せて追い切る

 2強断然ムードに待った!ダート最強馬決定戦「第12回JCダート」の枠順が確定。唯一の木曜追いを敢行したヤマニンキングリーは併せ馬で遅れたが、ダート重賞初挑戦初Vだった前走・シリウスSでも直前追いで遅れており、吉兆のサイン。ダート界の超新星の走りに注目だ。なお、同レースは3日から全国で前日発売される。

 ヤマニンキングリーはCWコースで最終追い。メイショウグラハム(2歳500万)を追走し、直線入り口で並びかけたまではよかったが…。残り1F、びっしり手綱をしごかれステッキが入っても反応が鈍い。結局、格下馬に3馬身遅れてのゴール。ラスト1Fは13秒0を要した。

 お世辞にも“軽快”とは言い難い動きだったが、河内師の表情は明るかった。「先週はもっとしまいが掛かった(1F13秒5)から、今週の方がよかったと思う。最近は調教で動かなくなっている。乗っている助手も体重があるし、負荷をかける意味では十分。この馬はシリウスSの時も遅れていたからね」。ダート初挑戦で鮮やかな勝利を飾ったシリウスSの最終追いでも、格下馬にあっさり置き去りにされた。陣営にとっては想定内の“遅れ”。師はむしろ、最後までしっかり追えたことを評価する。

 ダート重賞初挑戦初Vばかりが注目される前走だが、レース当日に発表された馬体重は500キロ。29戦のキャリアで最も重い体重での出走だった。デビュー当時に450キロ前後だった華奢(きゃしゃ)な馬体はたくましく成長。トレーナーも「体重が増えたことで体がどっしりとして、体型もダート馬っぽい感じに変わってきた」と分析する。

 重賞ウイナーにはなったが、今回の相手は国内最強レベル。「強い馬がそろったね。前走は芝スタートに助けられた面もあるし、今回はあくまでチャレンジャー。やってみないと分からないし、ひょっとすると…くらいの気持ちかな」。レースについては慎重に言葉を選んだ河内師だったが、騎手(デムーロ)への指示は?の問いには「細かいことを言っても仕方ない。勝って来い!!って送り出すよ」と威勢よく締めくくった。09年札幌記念ではブエナビスタを破ったこともある実力馬。常識を覆す走りは2強にとっても脅威となる。

続きを表示

2011年12月2日のニュース