【児島グラチャン】格違った!瓜生4度目のSG制覇

[ 2011年6月27日 06:00 ]

<児島グラチャン>優勝戦の1周目2マークを先頭で回る瓜生正義(2)

 SG「第21回グランドチャンピオン決定戦」優勝戦は26日、ボートレース児島で行われ、1番人気に支持された2号艇の瓜生正義(35=福岡)が、2コースから先まくりを決めて快勝。優勝賞金2500万円(副賞を含む)を獲得するとともに、昨年10月の全日本選手権(桐生)以来、SG4回目の優勝を飾った。SG初優勝を狙った1号艇の平本真之はスタート遅れが響いて6着に終わった。

 格が違う。キャリアが違う。唯一のSGタイトルホルダーの底力を見せつけた。瓜生が2コースから冷静なハンドルさばきでひとまくり。スタート遅れの新鋭世代のイン平本を一瞬にしてのみ込むと、抵抗できるライバルはどこにもいない。機力はワンランク上。前検からの評判足は最終日になってもご機嫌だ。強さだけを際立たせて、07年住之江、09年福岡の笹川賞、10年桐生のダービーに続く4度目のSGタイトルを手中にした。

 「SG初優勝が懸かる相手のことは意識せず、とにかく落ち着いてターンしようと。ペラがうまくマッチしてエンジンが動いてくれました。優勝戦の足は自分が思っていた以上に良かったかも」と瓜生。近況のペラの仕上がりは好調一途。V獲りを後押しした。

 前回のSG尼崎笹川賞の苦い経験も生かせた。「笹川賞もいいエンジンを引かせてもらったのに、全然、違う方向で調整してしまって…。あの時の失敗があったからこそ、今シリーズはパワーを引き出せたと思います」。優出を逃した尼崎の悔しさを児島で晴らした。

 この優勝で今年の賞金額は6291万円(2位)。首位を独走する池田浩二との差を1000万弱まで縮めた。表彰式で瓜生が白い歯を浮かべたのは一瞬だけ。すぐに表情を引き締めてこう語った。「今はエンジンとペラが選手をカバーしてくれている感じ。もっといいターンをして自分を強くしていきたい。年末のことも大事ですが、次の浜名湖周年(30日開幕)でもいいレースをしたい」。優勝に酔いしれることなく、目線は早くも次走へ。これが瓜生の強さなのかもしれない。

 ◆瓜生 正義(うりゅう・まさよし)1976年(昭51)3月5日生まれの35歳。福岡支部所属。95年に76期として地元若松でデビュー。通算3706戦1218勝。優勝48回(うちSG4回、G17回)。賞金王決定戦には06年から昨年まで6年連続出場。同期には原田幸哉、魚谷智之、横西奏恵ら精鋭がそろう。
 

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