【安田記念】マイルVの舞台…カプチーノ再び参る!

[ 2011年6月1日 06:00 ]

<安田記念>プール調教で調整するジョーカプチーノ

 ジョー思い出せ、あの時の走りを。2年前のNHKマイルCをレースレコードで制したジョーカプチーノが、安田記念で久々のG1制覇を狙う。栄光を手にした府中マイルの舞台で、当時と同じ走りができるようなら2つ目のタイトル獲得も夢ではない。

 ジョーカプチーノは09年春、東京マイルでNHKマイルCを制したが、2年1カ月ぶりにこの舞台に立つにあたって変わったことがある。「あの頃とは行きっぷりが違う。今の方が折り合いが難しいからね」と中竹師が懸念する。近況は1200メートルを2勝。スプリント色が濃くなっている。

 「年をとればズブくなる方が普通だと思うけど」と苦笑交じりに前置きして「ひとえに性格だね。走り方もスプリンターとは違うし、血統を見てもそう。普段はおとなしいのに、走りだすとねえ」

 走る気に満ちているためのスプリント転身は、大目標の高松宮記念こそ致命的な不利に泣いて10着だったが、いったんは成功した。あえてマイルに戻るのは、試金石とした1400メートルの前走・京王杯SC(3着)が好内容だったから。「逃げたシルポートを行かせた時に(ハミを)かみかけたけど、後ろにつけてからは折り合っていた。マイルに向けては悪くない」

 もともとこの馬は左回りの方が走りがスムーズ。うまく流れにさえ乗れれば、秘めた力を発揮できる。前走でその兆しを見せたわけだが「1F距離が延びるとペースも違ってくるからね」と師は距離延長には強気になれない様子。

 火曜朝は角馬場で乗り込んでプール調教へ。普段のトレーニングではピリピリした面は見せない。やはり実戦へ行ってどれだけ平常心で臨めるかが鍵になってくる。2年前と比べ、行きっぷりだけでなくもうひとつ変わった点がある。「明らかにパワーアップしている。NHKマイルCぐらい力まずに走れば、あの時以上の力を出せる」と指揮官は断言した。

 レースレコードを0秒1更新する1分32秒4で後続を圧倒したあのレースを超える走り。栄光をつかんだ東京マイルの舞台で道中の力の入れ加減さえ思い出せば、そんなパフォーマンスも可能だ。

 ▽09年NHKマイルC ゲットフルマークスが速いペースで飛ばし、ジョーカプチーノは離れた2番手。残り200メートルで先頭に立つとレッドスパーダに2馬身差の完勝。芝1200メートルのG3ファルコンS勝ちがありながら、前哨戦のニュージーランドTで3着に失速しており10番人気の低評価だった。

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2011年6月1日のニュース