【新潟2歳S】リーサムポイント陣営“雪辱”だ

[ 2010年9月1日 06:00 ]

 夏競馬はまだまだ熱い!「第30回新潟2歳S」の注目は新馬戦を3馬身差で快勝し、大物と噂されるリーサムポイントだ。陣営にとっては3年前の雪辱戦。早くからここ目標に調整され、万全の態勢で挑む。栗東からはディープ産駒のレッドセインツ。420キロ前後の小柄な馬体は父そっくり。新馬Vの舞台で産駒初の重賞制覇を狙う。

 大物感たっぷりの初陣だった。7月25日の新潟芝1800メートル戦。リーサムポイントは道中気合を付けながら10番手を追走。直線は挟まれる場面もあったが、ひるむことなく3馬身差をつけて快勝した。勝ち時計1分48秒7は現在のコース形態となった02年以降のデビュー戦としては1位タイ。大江原師は笑顔で愛馬の走りを高評価した。
 「道中少し掛かったが、前を壁にして脚をタメる競馬ができた。直線はよくジョッキーがさばいてくれたね。抜け出してから最後に突き放したのは力のある証拠」。鞍上の内田も「反応が良かった。跳びの大きい馬で長くいい脚を使ってくれた」とその走りにホレ込んだ。
 チーフズクラウンの肌に父アグネスタキオンというディープスカイと似た血の背景。デビュー前から師はその素質を見抜いていた。
 「1800メートルから使ったのは、スタートがあまり速くないタイプで慌てないで競馬をさせたかったんだ。能力があるのは分かっていたからね」
 その後は新潟2歳チャンプを目指して、厩舎でじっくり調整。「だんだんと首つきが良くなって体がしっかりしてきた」と成長を口にした。もっとも1戦1勝の2歳の若駒。「デビュー前の追い切りでは、途中で掛かって止めてしまうところがあった。今回もまじめに走ってくれれば」と不安がないわけではないが、それも求めるものが高いからこそだ。
 陣営にとっては3年前の雪辱戦ともなる。新馬Vから挑んだタケミカヅチは、1番人気に支持されるも直線伸び切れずに6着。後にタケミカヅチは08年皐月賞で2着、09年のダービー卿CTを制したが、今年の6月30日に放牧先で急死。それだけに、この馬に懸ける思いも強い。「厩舎を背負ってくれる馬になってくれれば」。亡き先輩の成し遂げられなかったG1制覇へ第一歩を踏み出す。

 ≪好相性タキオン産駒≫アグネスタキオン産駒は、新潟1マイルと好相性だ。馬場改修後の02年以降、1位サンデーサイレンス(12勝)、2位タニノギムレット(10勝)に次ぐ3位(9勝)。新潟2歳Sにはこれまで3頭が出走し、05年ショウナンタキオン1着、08年バンガロール3着と好成績を残している。マイル戦は初めてとなるリーサムポイントにとって心強いデータだ。

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2010年9月1日のニュース