【フィリーズレビュー】“幸運”ソムニア一発ムード

[ 2010年3月12日 06:00 ]

抽選で滑り込み、一発ムードが漂うソムニア

 桜花賞TR「第44回フィリーズレビュー」の出走馬が11日、確定した。賞金400万円組による抽選は最終的に10分の4の確率。この中に函館2歳S3着の実績があるソムニアが滑り込んだ。休み明けを一度使って状態は急上昇、ツキを味方につけての一発ムードがにおってきた。

 フィリーズレビューに登録した1勝馬の中から抽選を突破できたのはわずか4頭(10頭中)。中でも実績がキラリと光るのがソムニアだ。
 ここまでのキャリアは、わずか3戦。だが、2走前の函館2歳S3着のレースの中身は濃かった。出遅れて最後方からの追走。1200メートル戦だっただけに、まさに万事休すの位置取り。さらに、道中は終始外を回らされた。直線だけの競馬と言っていい状況で、しぶとく追い込んだのは能力の証明だろう。
 「あのレース内容を見ても素質はあると思うよ」
 松元師も高い評価を与える。ただ、その後は放牧時に右トモ(後肢)を打撲した影響で思いのほか間隔が空いてしまい、休み明けの前走は11着と大敗した。
 「前走はやはり休み明けの分、いい時と比べるともうひとつだったかも。大外を回されたのも痛かった。ただ、叩いて状態は良くなっている。いいところを見せてほしいね」
 トレーナーは控えめな口調の中にも“一変”の期待をにおわせた。レースを使ったことで普段の調教でもムキになる面を見せなくなり、ガス抜きに成功。末脚を生かしての大駆けも十分だ。
 抽選突破組のもう1頭、エリモエポナのスピードも侮れない。これまで3戦はすべてダートでハナを切って2、1、3着。笠松のラブミーチャン同様、初の芝が鍵となるが、池添は好感触を得ている。「いいモノを持っていますね。ダート戦の最初の芝でも悪くない走り。このメンバー相手でも走ってみたい」と芝歓迎の口ぶりで、不気味なムードを漂わせていた。

 ◆馬名の由来 ソムニアとはラテン語で「夢」の意。3代母ハニードリーマー→2代母ドリームビジョン→母ドリームスケイプと続いた母系の流れを引き継いだ形だ。

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2010年3月12日のニュース