世界が仰天!ディザイア驚脚V!ワールドC参戦も

[ 2010年3月6日 06:00 ]

1着でゴールするレッドディザイア(13)

 ドバイワールドCの前哨戦「マクトゥームチャレンジラウンド3」(G2、14頭)が4日(日本時間5日未明)、UAEドバイのメイダン競馬場で行われ、日本から参戦したレッドディザイアが、直線大外から豪快に差し切って海外重賞初制覇を果たした。同馬はドバイシーマクラシックへの出走を受諾しているが、この勝利でドバイワールドC(27日)に参戦する可能性が出てきた。ウオッカは直線伸びず8着に敗れた。

 世界がその末脚に仰天した。直線残り200メートル。大外から1頭だけ次元の違う脚で伸びてきたのは、見慣れた赤い勝負服。レッドディザイアだ!!スローからの粘り込みを図る先行馬を次々と抜き去っていく。最後に残った昨年のドバイワールドC2着馬グロリアデカンペオンをかわす。ウオッカの陰に隠れていた秋華賞馬が海外ホースマンの前でついにベールを脱いだ。
 ペリエが興奮気味に語る。「道中は少し手応えが悪くなったが、慌てずにゆっくりと追い出した。エンジンが掛かってからの伸びは鮮やかだった。素晴らしい馬だ」。日本馬の潜在能力をよく知る名手は後方2番手へと下げてチャンスを待った。遅い流れにも慌てず、4コーナーで大外へ。馬の力を信じ、カミソリのような切れ味を引き出した。
 開業4年目で海外重賞を制した松永幹師は驚きの表情を浮かべた。「まさか勝てるとは。レース前は無事に回ってくれれば十分という気持ちだった。ペースは遅くても折り合っていたし、最後は本当によく伸びてくれた。メイダンで勝てたのはうれしい」。昨年、ブエナビスタと死闘を繰り広げ、ラスト1冠の秋華賞でV。指揮官は「次もブエナと同じレースを使う」と言い切ってファンの拍手を浴びた。宿命のライバルと高いレベルで実力を磨き合ううちに世界に通用する実力を身につけていた。
 前哨戦を制した以上、目標は上方修正だ。松永幹師は「オーナーとの相談になるが、次走はワールドCになると思う」と明かした。レッドディザイアは再びその切れ味で一気に世界の頂点を狙いにいく。

 ◆レッドディザイア 父マンハッタンカフェ 母グレイトサンライズ(母の父カーリアン)牝4歳 栗東・松永幹厩舎所属 馬主・東京ホースレーシング 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績8戦4勝(海外1戦1勝)総獲得賞金約3億1200万円。

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2010年3月6日のニュース