【フェブラリーS】無敗伝説継承レッドスパーダ

[ 2010年2月16日 06:00 ]

ダート初挑戦となるレッドスパーダ

 【芝馬の挑戦(1)】今年の中央競馬G1第1弾・フェブラリーS。今年はダート初挑戦の芝馬が数多く参戦する点が興味深い。G1連載「芝馬の挑戦」ではダート初挑戦の馬の可能性を探る。トップバッターはレッドスパーダ。オープン、重賞を連勝中と勢いは申し分ない。父タイキシャトルはダート3戦3勝の“隠れた”ダート王。父譲りの走りでダート界の頂点に立つか。

 オープン馬の初ダート参戦といえば、芝で頭打ちになって砂に活路を求めるというのがパターン。それだけにオープン、重賞と連勝し、上昇ムードで初のダートに挑戦するレッドスパーダは非常に珍しいケースといえる。
 フェブラリーS参戦は以前から温めていたプランだと藤沢和師は語った。「オーナーサイドには(出したいと)言っていた。重賞を勝っていないうちに言うのもどうかと思い、マスコミには話していなかったが…」。指揮官がダート戦に狙いを付けた最大の理由は血統。自ら管理した父タイキシャトルが決め手だった。
 「芝での実績が目立つ父だが実はダートで3戦3勝なんだ」。デビューから2戦、そして5戦目のユニコーンSを快勝し、ダートはパーフェクト。2着馬に付けた着差は3戦で7馬身半。仏G1ジャック・ル・マロワ賞優勝やマイルCS連覇と芝での実績があまりに輝かしいため陰に隠れているが、ダート路線を進んでもG1に手が届いたのではないかと思わせる成績だ。
 タイキシャトルが活躍した90年代後半はダート路線に今ほどのステータスはなかった。自然とシャトルも芝路線を歩んだが、藤沢和師はダートでも天下を取れる器と信じていたはず。産駒で挑むフェブラリーSは、そのことを証明する戦いだ。「ダート適性があるかは走ってみなければ分からない。だが東京マイルは芝スタートだし、スピードもある。芝と同じような競馬ができるんじゃないか」。指揮官は自信ありげだった。(鈴木 正)

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2010年2月16日のニュース