万哲 一流馬が参戦しやすいハンデ重賞にして!

[ 2009年1月7日 08:10 ]

 【走論書く論=小田哲也】東西金杯の馬券結果はいかがだったでしょうか?僕は中山は不発。京都の方は馬連にしておけば完勝(それもプレミアム効果で4090円はおいしい!!)だったが…。欲の皮が厚すぎ、馬単&3連単であえなく沈没。昨今の社会情勢同様、厳しいスタートになった。

 で、本題は「ハンデ戦はこのままでいいのか?」。京都は57キロのタマモサポートがハンデ戦らしい手に汗を握る場面もなく?楽勝。中山はトップハンデ58キロのアドアイヤフジが接戦をしのいだので、この稿も先延ばしにしようと思ったが、鉄は熱いうちに打て、だ。
 実は08年、平地ハンデ重賞全27戦で58キロ以上を背負ったのは延べ18頭。その結果、優勝はなんとゼロ。2着も目黒記念(6月)58キロのアルナスラインだけ(トップハンデ58・5キロのアイポッパーは5着)と悲惨な結果に終わっている。「58キロ以上を背負っての優勝」は07年目黒記念のポップロック(58・5キロ)以来、1年8カ月ぶりの“快挙”だった。それぐらい、最近のハンデ重賞は今まで頑張ってきた功労馬?につらい重量を強いられている。
 優勝したフジの陰に隠れてしまったが、同じ58キロのトップハンデを課せられたアサカディフィートには心底同情した。同期アグネスタキオン、ジャングルポケットは悠々自適。明けて11歳でも頑張っている老雄に“年齢ハンデ”があってもいいほど。現に中山金杯までの前5戦は57キロで5、10着、58キロで13、10、13着と芳しくなかった。悲しいかな、13番人気とさほど注目も集めず14着に沈んだ。
 「強い馬に負けなさいというハンデは少なくともやめてほしい。どういう基準で決定しているのか?もう少し、分かりやすいものにしなければ…。ハンデを決める時、一切公開してないのも問題」。中山金杯に管理馬を送ったある調教師は語った。同感だ。
 確かに78年日経新春杯のテンポイント(66・5キロ)のような酷量は今はなくなった。G1でも活躍する超一流馬が重量を気にせずハンデ重賞に出られれば、レースの選択肢も増える。「上(実績馬のハンデ)を軽くすれば、下も軽くすればいい」だけの話。次週の日経新春杯や、次開催東京のダイヤモンドSなど、天皇賞・春にも直結するハンデ重賞を「ハンデが重くなるから、絶対使えない」と有力馬関係者がハナから無視せざるを得ない今の状況はちょっと悲しい。

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2009年1月7日のニュース