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“神の左の継承者”増田陸が“レジェンド”ドネアに8回TKO!世界挑戦権獲得「必ず世界王者になります」

[ 2026年3月15日 20:40 ]

WBA世界バンタム級挑戦者決定戦   同級4位・増田陸(帝拳)<12回戦>同級1位 ノニト・ドネア(フィリピン) ( 2026年3月15日    横浜BUNTAI )

ドネアに勝利し、喜ぶ増田(撮影・松永 柊斗)
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 WBA世界バンタム級挑戦者決定戦で同級4位の増田陸(28=帝拳)が同級1位のノニト・ドネア(43=フィリピン)を破り、WBA王者指名挑戦権を獲得した。元WBC世界同級王者の山中慎介をほうふつさせる左ストレートを武器に“神の左の継承者”と呼ばれる男が、43歳の“レジェンド”に8回1分12秒TKO勝ち。世界初挑戦へ駒を進めた。

 元5階級王者のレジェンドを撃破した。1Rは緊張感のある立ち上がりとなった。その後は細かいパンチをドネアに当てていく。5Rには積極的に相手が出てきたものの、上手く戦い切った。6Rは激しい打ち合いとなった。相手の強烈なパンチで動きが止まる場面がありながらも、強烈なパンチで相手の動きも止めた。

 試合は7Rに動いた。終盤にワンツーの強烈な左ストレートでダウンを奪った。しかしこのラウンドでは仕留めきれなかった。8Rも猛攻を仕掛けて、最後は相手のセコンドがタオルを投入してTKO勝利を飾って世界への挑戦権を勝ち取った。

 試合後には「勝ってホッとしてます」と安どの表情を見せた。「これまで練習してきたことを試合に出すことだけ考えて試合に臨んでました。ラウンドごとに手応えは増していきました。やっぱりドネア選手の雰囲気やオーラを感じながら戦ってました」と試合を振り返った。

 試合中盤には強烈なパンチで動きが止まった。「ガードが下がったところのパンチで効いちゃいましたね」と苦笑い。7Rにダウン奪った左ストレートには「手応えがありました」とコメントした。

 これで世界挑戦権を勝ち取った。今後はWBA正規王者・堤聖也(30=角海老宝石)と休養王者アントニオ・バルガス(米国)の団体内統一戦後に増田が挑む形となる。「この内容ではまだ挑戦できるかな?不安が残っているので、ジムに戻ってしっかり練習して必ず世界チャンピオンになります!皆さんの応援がとても力になりました。次の試合も見に来てください」とファンに誓った。

 昨年12月、堤を追い詰めて健在ぶりを示した元世界5階級制覇王者との対決。「名前も実力もあって誰もが認めるレジェンドボクサー。まさか自分が試合をするとは」。光栄に感じつつも、研究のためにドネアの映像を見直すと、フォームの美しさに気がついた。「いろんな局面で体のバランスが取れている。上と下がしっかりつながっている」。自身は昨年11月、世界ランカーとの対戦で不完全燃焼の負傷判定勝ち。「頭の位置や相手との位置関係が悪かった。今はそれを良い感じに修正できている」。キャリア最強の相手との対戦が、レベルアップのきっかけとなった。

 武器の左ストレートにも磨きをかけた。帝拳ジムの浜田剛史代表は、山中と増田の「左」の違いを「山中は下半身と連動した速い踏み込みから打つ。相手が届かないと思っていても当たる。増田は自分の距離に入れば倒せる」という。倒す範囲を広げるため追い足の強化に取り組み、左へつなげる右ジャブの使い方にも工夫をこらしてきた。自宅で刃文を見つめて精神統一するほどの日本刀好きで、日々の練習で鍛え上げられるボクサーの拳を「刀づくりに近い」と表現。武士道に憧れを抱くドネアとは「真剣の斬り合いになる」と話していたが、世界挑戦権を懸けた果たし合いを制して見せた。

 23年8月のプロ4戦目で、当時日本王者だった堤の眉間を切り裂きながらも判定で唯一の黒星を喫した。「(堤への挑戦権は)凄くモチベーションになっているけど、まずは自分が挑戦権を得てチャンピオンロードを切り開いていきたい」。ランキング1位浮上は確実で、堤が次戦をクリアすれば待ち望んだリベンジの機会がやってくる。

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