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“怪物”藤木勇我 国内戦初のスプリット判定で高校生V王手 決勝対戦の祝はニヤリ「期待する結果には…」

[ 2025年11月29日 22:45 ]

ボクシング全日本選手権準決勝 ( 2025年11月29日    東京・ひがしんアリーナ )

決勝進出を果たした藤木
Photo By スポニチ

 男女26試合が行われ、男子ウエルター級では「井上尚弥の再来」とも呼ばれる、24年U19世界選手権60キロ級金メダリストの藤木勇我(大阪・興国高3年)が冨田真広(自衛隊)に4―1で判定勝ちし、現役高校生ながら初の決勝進出を果たした。

 1回は鋭いジャブで主導権を握り、手数を増やした2回には効果的なボディーを再三ヒット。3回にはカウンターの左フックを見舞うなど、高校生離れした技術を見せ、全日本優勝経験もある冨田との打ち合いを制した。勝ち名乗りを受けると何度も右拳で胸を叩き「普段からキツイ練習をやっているので気持ちが折れることはなかった。冨田選手もファイターで気持ちの強い選手だと分かっていた。いい緊張感で臨めたので焦りはなかった」と大粒の汗を拭った。

 この勝利でアマデビューから48戦全勝(33RSC)とした。国内の高校生以下のカテゴリーでは“無双状態”で、国内戦でのスプリット判定は「初めて」というから驚きだ。ジャッジ1者が冨田を支持したことに「それほどレベルが高いことは分かっていた。勝つことに意味があるのでよかった」と貫禄を漂わせた。本来のライト(60キロ)級ではなく、一つ上のウエルター(65キロ)級で出場しているため、減量はほとんどしていないという。「相手のことだけ考えてできてるので凄く調子がいい。減量は気にせず、食事は栄養のあるものをいっぱい食べている。昨日は肉を抜いた、中華丼を食べた」と好パフォーマンスにつなげている。

 30日の決勝では祝聖哉(大橋)と激突する。大橋ジムでは過去にスパーリングをした経験もあるという。大会後のプロ入りが確実な逸材は、フェザー級を主戦場とする見込み。この日の試合後には名物記者から、将来的に同級への転級を見据える井上尚弥を倒したいか?と問われると「いやいやいや(笑い)自分はそんな、まだまだです」と一蹴。「目指してるのはそこですが、とりあえずは明日です。頂点も見えてきたし祝選手に勝つこと。ここまできたら絶対に勝ちたい」。藤田健児、井上尚弥、堤駿斗らに続く高校生Vへ気合十分に話した。

 決勝で対戦する祝は藤木について「ジャブがうまい選手」と言い、過去のスパーでは「自分がやられていた」と明かした。当日の試合展開については「ジャブが鍵になる。最初の1分以内に流れがきまるかな」と分析した。

 試合後に囲み取材を受けた際には「この取材だって藤木君の試合あってですよね」と笑みを浮かべながら“大人の対応”。続けて「明日は皆さんが期待する結果にはならないようにしたい」とニヤリ。社会人としての意地を見せる覚悟だ。

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