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浜田剛史氏 井上尚弥、際立ったダウン後の冷静な対応

[ 2024年5月7日 04:55 ]

プロボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ   〇井上尚弥 TKO6回1分22秒 ルイス・ネリ● ( 2024年5月6日    東京ドーム )

<4団体統一世界スーパーバンタム級TM 井上尚弥・ルイス・ネリ>5回、ネリ(右)からダウンを奪う井上尚(撮影・島崎 忠彦)
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 【浜田剛史の目】最高の舞台で最高の試合内容だった。

 尚弥は相当ネリを研究しており、自信もあったのだろう。3回ぐらいまでは様子を見ていけばいいと思っていたが、初回から攻めていった。ネリが最初から攻めていくのはいつも通りだが、尚弥が相手のスピードやパンチの角度をつかめていないうちにカウンターの左を食らってしまった。

 初めてのダウンだったが、そこからの対応が素晴らしかった。ただ尻もちをついたわけではなく、ダメージのあるダウンだったと思うが、クリンチもしながら、そのラウンドをしのいだ。2回も最初は回復を優先させて相手の動きを観察した。そしてネリが左を大振りし、体が流れたところで左フックを入れてダウンを奪い返した。瞬間的に手が出る勘の良さは、尚弥の持って生まれた才能だと思う。

 2回で自分の動きが戻ったことを確認すると、3回からはいつものペースだった。ネリに打たせて、動きを読んで打つ。6回にはあえてブロックの上から打たせた。ムキになったネリに大振りさせて隙を待ち、最後はしっかり仕留めた。

 ネリはベストコンディションで、武器であるパンチ力や馬力は発揮したと思う。ただ、やはり総合力では尚弥が上だった。普通は予期せぬことが起きると、慌てる。悪い状況になっても冷静に立て直した尚弥は、やはり強い。(帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

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