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山根明さん死去 「渦中」の年末、スポニチ単独インタに明かした本音「僕は時の人」「詐欺はしていない」

[ 2024年1月31日 18:35 ]

山根明さん
Photo By スポニチ

 アマチュアを統括する前日本ボクシング連盟会長の山根明(やまね・あきら)さんが31日午前3時50分ごろ、肺がんのため大阪市内の病院で死去した。84歳。大阪府出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。後日「偲ぶ会」を行う予定。喪主は妻・山根知巳(ともみ)さん。

 山根氏は2000年シドニー五輪で日本代表監督を務め、常務理事などを経て、2011年2月に会長就任。国際大会への積極的な派遣などの強化策を打ち出し、12年ロンドン五輪では村田諒太の金メダルなど日本勢初の1大会複数メダルにつなげた。しかし、強権的な組織運営は反発を呼び、助成金不正流用や反社会勢力との交遊なども問題となり、2018年8月に会長辞任を発表した。

 その年の12月25日付紙面に、スポニチは同氏の単独インタビューを掲載した。山根氏ゆかりの奈良県出身の選手に有利な判定が出ると告発された「奈良判定」は、同年の流行語大賞候補にも挙がるほど話題に。ただ、不正判定は自身以外にも存在するとしたうえ、試合用グローブの独占販売については「詐欺はしていない。刑事事件にもなっていない」と正当性を主張した。

 会長職を辞任した理由については、鈴木大地スポーツ庁長官(当時)の「反社会勢力との交友が事実であれば、即刻辞めるべきだ」との発言が契機とコメント。「約60年前の問題で辞任した」と調査報告書の内容が原因でないことを強調した。

 一時はテレビのワイドショーを独占した騒動の張本人。強烈なキャラクターもあって、あらゆるメディアが、さまざまな形で取り上げていた。

 「僕は時の人。僕の記事が載ったら3倍売れた、と週刊誌(の関係者)が言っていた」。その時だけは、少しだけ満足そうな顔をしていた。

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