×

ホープ・村田昴 ラスベガスでTKO勝利で5戦全勝全KO「ちょっと力みすぎた(笑)」

[ 2023年7月29日 13:01 ]

3回TKO勝利の村田(撮影・杉浦大介通信員)
Photo By スポニチ

 プロボクシングの元アマチュア全日本王者の村田昴(26=帝拳)が28日(日本時間29日)、スーパーバンタム級6回戦(米ラスベガス・パームスカジノリゾート)でフアン・センテノ(29=ニカラグア)に3回TKO勝利。戦績を5戦全勝全KOと伸ばした。。前日の公式計量で約1ポンド超過した相手に対し、2回には左アッパーでダウンを奪うなど快勝した。(インタビュー・ラスベガス・杉浦大介通信員)

 ――3回終了TKO勝ちを振り返って。
 「ワンツーがけっこう手応えがあって、いい感じで当たったんで、狙いにいっちゃいすぎて、急ぎすぎちゃいました」

 ――少しパンチをもらい、ダメージは。
 「効いたりとかは全然ないですけど、結構(パンチが)伸びてきた感じでした。もうちょっとディフェンスの面を強化してやっていきたいなと思います」

 ――左アッパーが当たると岡辺大介トレーナーからの指示があった。
 「聞こえました」

 ――ガードの隙間を通したパンチだった。
 「そうですね、結構間に入って。手応えはありましたね。アゴに入っていたので、結構足に来ていました」

 ――戦っている中、左アッパー当たりそうだと感じたのか。
 「そうですね。あれが当たって、あのあと接近戦では結構アッパーが入るなと思いました。それまではジャブ、ジャブで遠い距離でやっていたんですけど、そこからは接近戦で、フックとボディ、アッパーとボディで攻めていきました。オギー(サンチェストレーナー)との作戦も最初、アゴが結構、強いイメージだったので、上をいってもあまり倒れないかもしれないからボディで狙っていこうっていう作戦だったんです。そこでアッパーも当たったんで、接近戦に変えていこうかなって思いました。それでちょっと力みすぎたんですけど(笑)」

――ただ、ボディは明らかに嫌がっていた。
 「そうですね、手応えはありました」

――アメリカでの3度目の勝利。
 「まだ今日の内容では手応えってほどでもないです。もっと、アメリカっていうか、どこでも試合をやるとき、もっとディフェンス面を磨いていきたいなと今日の内容で思いました。攻撃はまあ力入りすぎていっちゃうところくらいで、スピード的にも大丈夫かなと思ったんですけど、もっともっとさらに上げていきたいですけど、ディフェンス面と足の使い方、足の移動とかをやっていくというのが今後の課題です」

 ――最近、練習で課題にしているのは。
 「距離とディフェンスをやっているんですけど、いざ試合ってなったら攻撃、攻撃ってなってしまいます。ディフェンス面っていうか、経験、精神面ですかね。自分をコントロールできるくらいの冷静さ、自分で気持ちの余裕を持てるくらい、やっていきたいですね」

 ――今回はスーパーバンタム級だった。
 「バンタムにも落とせるんですけど、一応、スーパーバンタム級でやっていきたいなとは思います。タイトルとかチャンスがあったらバンタムにも落として、できるならやりたいですね」

 ――スーパーバンタム級の方が体重的に動きやすいのか。
 「日本ではバンタムでもやっていますし、動けるといえば全然動けるんですけど、減量の最後の方がバンタム級ではきつい感じです。やっぱり無理して減量し続けたら、あまり長くできないかなと思うので。スーパーバンタムで身体を作って、パワーもつけて、やっていけるならスーパーバンタム級でやっていきたいです」

 ――今日のように体重オーバーの相手との戦いで不安は。
 「いや、昨日で600オーバーって聞いていたんで、別にそんな気にすることもないくらいかなと。相手を余裕ぶっこいて別に600くらいならいいよとかじゃなくて、相手も努力して、やっていない感じの体重じゃないじゃないですか。自分も減量はしんどいんで、今日まで頑張ってくれたんだなというのはわかるので。それくらいは気にならないで、2人とも計量をクリアしたつもりで今日はやっていました。終わった後にサンキューって挨拶もきてくれて、めっちゃいいやつでした(笑)」

 ――登場曲はエンヤの曲でいくのか。
 「そうですね、自分は試合ってなったらガンガンいっちゃうんで、アゲアゲの曲だったらガンガンいっちゃうのかなと思って。長谷川さんがずっと使ってたころからめっちゃ大好きだったんですよ。めっちゃかっこいいなと思っていたんです。で、デビュー戦の時に長谷川さんに「使わせてもらったいいですか」って聞いたら、「使っていいいよ」っていってくれたんで、それでやって。やっぱりあれを聞いたらあがっているのが落ち着いて、我に返れるみたいな感じなんで。アゲアゲだったらそのままいってしまうかもしれないので(笑)」

 ――スーパーバンタム級には井上尚弥選手がいる。アメリカでも知られている選手が同じ階級にいることは刺激になるか。
 「刺激になるっていうか、まだまだ先の、上のレベルなのであれですけど、同じ日本人としてあそこのレベルまでいくっていうのは誇らしいです。井上尚弥さんもいるってことで、今日もアメリカで試合をしたら、井上尚弥がいる国だって見てくれる人たちもいると思うので。そういう注目のトップスターの選手がいてくれるから、自分たちがもっとついていくだけで、あの人を見ているだけで強くなっていけると思うので、ついていきたいですね」

 ――日本のボクサーの基準値が上がる。
 「ああいう人がいると自然と強くなると思います」

 ――アメリカのファンも日本の選手をリスペクトする。
 「入場曲のトップランクのところに井上尚弥さんの写真もあるじゃないですか。同じ日本人の人が写っていて、めちゃかっこいいですし、ちょっと安心するんですよ。外人の人ばかりじゃないですか。ああいうところで日本人の写真が写っているのはすごいなと思います」

 ――今後の予定は。次は決まっているのか。
 「まだ全然ですね。(アメリカでどんどんやりたい気持ちは)そうですね、はい」

 ――試合前のスパーリングの相手は。
 「アンジェロ・レオと、あと誰ですか。アンカハス選手とやったフィリピンの選手。カシメロにも勝って、世界挑戦した選手」

 ――ジョナス・サルタンでは。
 「そうですかね。そのフィリピンの選手とよくやってもらいました。試合前のスパーリングは週に3回ですね。日本よりはラウンド数は多いですね。でも実践が多い方がイメージもつくし。こっちは本当、スパーリングっていっても試合感覚くらいの緊張感があるので、すごい練習になります。いろんな選手とやらせてもらえるし」

 ――レオはフルトンとも対戦した選手。強さは感じたか。
 「強いですよ、やっぱり。プレッシャーと細かい技術がうまいですね、接近戦とか。ああいう選手たちとやらせてもらったら、めっちゃ自分も自然とレベルは上がっていると思うので。それをもっと実践でやらないとダメなんですけど(笑)」

 ――アメリカの練習はやはりハイレベルのスパーリングができるのが大きいのか。
 「そうですね、はい。あとはオギーの教え方も日本とは違うので、こっちのボクシングを取り入れられるっていうのが大きいかなと思います」

続きを表示

「アントニオ猪木」特集記事

「井上尚弥」特集記事

2023年7月29日のニュース