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井岡が新王者だ!大麻騒動&体重差…重圧乗り越え判定勝ち「後ろめたい気持ちない」改めて潔白主張

[ 2023年6月25日 04:45 ]

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦   〇井岡一翔 判定 ジョシュア・フランコ● ( 2023年6月24日    大田区総合体育館 )

12回を終え、雄叫びを上げる井岡(撮影・藤山 由理)
Photo By スポニチ

 前WBO王者の井岡一翔(34)がジョシュア・フランコ(27)とのダイレクトリマッチに3―0の判定で勝利した。前日計量で体重超過したフランコ相手に激しい打ち合いを演じ、ドローに終わった昨年末の対戦に完全決着。試合直前には自らの大麻成分検出騒動にも揺れた井岡は、これからも世界の一線で戦う覚悟を示した。

 リング上で「新王者」のアナウンスを聞くと、井岡は左手で胸をポンポンと叩きながら喜びをかみしめた。世界王座返り咲きを果たし「あの日から諦めずに、今日までいろんなことがありましたけど、今日またこうやってチャンピオンに返り咲くことができました」と珍しく涙声で感情を爆発させた。

 昨年の大みそかはカウンター狙いの作戦が裏目となり、ジャッジの支持を得られなかった。この日は序盤から積極的に仕掛け、2回には左右のボディーで相手を後退させた。リング中央で戦うことを徹底。ダウンこそ奪えなかったが、体重差のハンデをものともせず、勇敢に打ち合った。試合後は体重超過のミスを犯したフランコに対して「(超過は)どうでもよかった。試合を成立させて何がなんでも彼と戦いたかった。前回同様強かったです」と責めず、笑顔で健闘を称え合った。

 一方で、問題が全て決着したわけではない。21日に日本ボクシングコミッション(JBC)がフランコとの前戦のドーピング検査で井岡の尿検体から大麻成分が検出されたことを発表。この日も井岡は「自分自身に対して後ろめたい気持ちは全くない。これまでどう過ごしてきたかは自分が一番分かっている」と改めて潔白を主張した。

 「戦い続けることを僕の人生としてこれからも見せていきたい」。WBAのベルトを手にし「誰もが知る最強の選手と戦えるもう少しのところまできた」と、かねて熱望するWBC王者のフアンフランシスコ・エストラーダ(33=メキシコ)との統一戦へ意欲を見せた。だが、大麻成分検出については来月、JBCの倫理委員会で倫理規定に違反するかどうか協議される見通し。胸を張って信じる道を歩むために、解決すべき問題はまだリング外に残っている。

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