×

浜田剛史氏 攻めながらのカウンター狙いで流れつかんだ井岡 前回の“待った”反省生かして快勝

[ 2023年6月25日 04:45 ]

WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦   〇井岡一翔 判定 ジョシュア・フランコ● ( 2023年6月24日    大田区総合体育館 )

9回、フランコ(右)に左フックを見舞う井岡(撮影・島崎 忠彦)
Photo By スポニチ

 【浜田剛史の目】井岡は前回の反省をしっかり生かした。元々カウンターパンチャーだが、前回は待ってしまった結果、ガードの上から打たれ、ズルズルと下がり、いいカウンターを打てなかった。今回は攻めながらカウンターを狙った。うまくボディーを打っていたし、相手と打ち合うこともあった。攻める姿勢がいい流れをつくった。

 相手の体重超過の影響はやはりあったと思う。普通のボクサーは計量の1、2日前はほとんど何も食べずに苦しい思いをして体力を落とすが、フランコは体力を維持しているからスタートから元気だった。1回は左ジャブもコンビネーションもよく出ていた。5回に右目の上を切って焦り、6回から前に出てきたが、井岡はうまく打ち返して対応した。攻める姿勢が強かったことで、体重のハンデをはね返すことができた。ドローだった前回よりも今回の内容は数段良かった。

 最近は世界戦でも平気で体重超過する選手が多い。最近のボクシング界の悪い流れを断ち切るためにも、今回の勝利は大きかったと思う。(帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

続きを表示

格闘技の2023年6月25日のニュース