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ボクシング中谷 2階級制覇達成 3回に眉間をカットもモロニーに12回KO勝ち

[ 2023年5月21日 11:05 ]

アンドルー・モロニーを下した中谷潤人(AP)
Photo By AP

 プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王座決定戦が20日(日本時間21日)、米ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナで行われ、同級1位の中谷潤人(25=M・T)が同級2位のアンドルー・モロニー(32=オーストラリア)を12回KOで下し世界2階級制覇を成し遂げた。

 中谷は2回に左アッパー2発から右アッパーを当ててダウンを奪い、序盤から試合を優勢に進めた。3回には偶然のバッティングで眉間をカット。6回は相手の強引な接近戦に苦戦しながら徐々に流れを取り戻し、11回にも左ストレートでダウンを奪った。最終12回には左フック気味のカウンターを決め、レフェリーが試合を止めた。失神したモロニーがしばらくマットから起き上がれないほどのパンチだった。

 中学でボクシングを本格的に始めた頃から憧れていた聖地MGMグランドガーデンアリーナでの初試合で、13日にWBO世界バンタム級王者となった双子の兄・ジェーソンに続くと息巻いていたモロニーに完勝。「KOするシーンをお見せできればいい」と意気込んでいたとおりの圧勝劇だった。

 中谷は昨年10月にWBO世界フライ級王座を返上し、WBO世界スーパーフライ級1位にランクイン。当初、WBOからは当時の同級王者だった井岡一翔(34=志成)との対戦指令が出されていたが、井岡が大みそかドロー決着となったWBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)との再戦を優先させて今年2月に王座を返上したため対戦は実現しなかった。それでも井岡が6月にフランコに勝利して新王者になれば、中谷との日本人同士の2団体統一戦の可能性も高まる。

 中谷はこれで25戦全勝(19KO)と無敗を継続。井上尚弥(30=大橋)に続く怪物候補の「ネクストモンスター」が聖地で確かな爪痕を残した。

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