×

浜田剛史氏 井岡ロープを背負う場面多く…体力で上回ったフランコに苦戦

[ 2023年1月1日 04:40 ]

WBO&WBA世界スーパーフライ級王座統一戦12回戦   WBO王者・井岡一翔 引き分け WBA王者ジョシュア・フランコ ( 2022年12月31日    大田区総合体育館 )

健闘をたたえ合う井岡(右)とフランコ(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 【浜田剛史の目】井岡にとっては非常に厳しい試合だった。21年9月、ロドリゲスに判定勝ちした試合で、私は“ドロー防衛”という採点をしたが、内容的には、その時よりも苦しい試合ではなかったか。「地元だから引き分けることができた」という意見もあるかもしれない。

 結論から言うと、フランコが体力で上回っていた。終始プレスをかけ、手数も多かった。確かに井岡も良いタイミングでカウンターを入れ、ボディーへの良いパンチもあった。ただ、クリーンヒットの数が五分なら、ジャッジは攻撃姿勢を評価する。井岡はロープを背負う場面が多く、フランコは打たれてもすぐにパンチを返していたので、毎ラウンド、そこをジャッジがどう判断するかと思いながら見ていた。予想通りジャッジの見解が異なる試合になった。

 両陣営とも引き分けという結末は予想していなかっただろう。再戦という当初の想定とは別のシナリオも出てきた。井岡にとっては何とか生き残った試合。ブロックの上を打たせてカウンターという完成されたスタイルに加え、今後は「攻めから」という部分をプラスする必要はある。(元WBC世界スーパーライト級王者)

続きを表示

2023年1月1日のニュース