×

引き分け防衛の井岡が一夜明け会見 エストラーダと対戦実現なら「米国で。発信力が違う」

[ 2023年1月1日 14:42 ]

一夜明け会見で門松を手にする井岡一翔(撮影・中出健太郎)
Photo By スポニチ

 プロボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(33=志成)が、WBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)と引き分けた王座統一戦から一夜明けた1日、都内の所属ジムで会見を開いた。

 フルラウンドを戦った疲れを見せながらも、前夜は午前2時頃に就寝したと明かし「短い時間ではあったけどリラックスして寝られた」と穏やかな表情。試合映像も改めてチェックしたそうで、「やっている感覚とさほど変わらなかった。映像を見ている限りでも負けてはいないと思った。プランどおりに戦えたと思うし、準備してきたパフォーマンスは出せたと思う。相手のペースになるかなという部分はあったが、それほど(フランコの攻撃に)巻き込まれていなかったし、しっかり打ち込んでポイントを取っていた部分はあった」と振り返った。試合前に約2カ月、米ラスベガスで合宿を行ったとあり、正月は「家族との時間を大切に過ごしたい」と話した。

 22年については「統一王者になれたら最高の1年となったが、望んでいた試合にたどり着いてやり切ったので23年につながる1年だった」と総括。新年の抱負については「具体的には統一王者になりたい」とし、引き分けで統一王者への思いが強くなったかと問われると「もちろん。王者と試合をするのが最強への証明と思う。王者として挑戦者を迎えることも大事だが、個人的にはそういう試合を優先的にやっていきたい」と強調した。

 ターゲットは前夜の統一戦を視察に訪れたWBC世界同級王者フアンフランシスコ・エストラーダ(32=メキシコ)で「勝ったらリングへ上げる流れにしたかった。向こうもそういう気持ちで来ていたと思うし、日本のボクシングファンも喜ぶと思う。そのぐらいのパフォーマンスをした方がいいかなと」と明かした。統一戦を希望したのも「この階級で一番評価の高いエストラーダ選手を引きずり出すために1つでも多くベルトを取ることがベストと考えていた」ためで、「彼を日本まで来る流れにしたのも事実だし、あともう少しで引きずり出せると思う」と手応えを口にした。WBOからはランキング1位の中谷潤人(24=M・T)との指名試合指令が届くとみられるが、自身が無冠になってもエストラーダが戦うのであれば「(王座返上も)ゼロではない」と言い切った。

 井岡の関係者によると、統一戦の視察はエストラーダ陣営からの希望。渡航費や滞在費は全て相手が負担し、会場に席を用意しただけだった。試合前に対戦する場合の会場として米国の希望を伝えると、「メキシコはどうだ?」との提案もあったという。海外開催について井岡は「元をたどれば(現役復帰時に)日本へ戻る考えは全くなかった。世界の舞台で戦って、日本人として強さを証明するというのが始まりだった。1試合でも早く米国へ戻りたいという気持ちでやっていた」と海外志向を改めて披露。「エストラーダ選手とやるときは日本ではなく米国で。少しでもマーケット、市場の広いところでやりたい。発信力が全然違うと思う」と米国開催を熱望した。

続きを表示

この記事のフォト

2023年1月1日のニュース