×

ボクシングで統一戦が増えた理由 「誰が一番か」トレンドは複数階級制覇より王座統一

[ 2023年1月1日 04:30 ]

<WBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦 井岡対ジョシュア・フランコ> 引き分けでともに王座防衛となったフランコ(左)と井岡(撮影・光山 貴大)
Photo By スポニチ

 現在のボクシング界は複数階級制覇よりも王座統一戦がトレンドだ。世界では21、22年の2年間で、井上尚弥(大橋)を含めて4団体統一王者が5人も誕生。22年は国内だけでもミドル級の村田諒太(帝拳)、バンタム級の井上が2試合、ライトフライ級の寺地拳四朗(BMB)―京口紘人(ワタナベ)、井岡と統一戦が5試合も行われた。

 これまで世界王座承認団体は統一戦に消極的だったが、世界王者の乱立によりファンも選手自身も「誰が一番強いのか」と王者同士の対戦を希望。統一戦を認めないことで有力選手に王座を返上されるよりも、高額収入のビッグイベントが期待できる対戦を認める姿勢に変化した。前WBO世界バンタム級王者バトラー(英国)が圧倒的不利を承知で井上との対戦に応じたが、統一戦が当たり前の状況になり“逃げられなかった”ことも理由とみられる。また、日本ではアマゾンプライムやNTTがライブ配信サービスでボクシング中継に参入。高額ファイトマネーを提供できるようになったことも統一戦を後押しした。

続きを表示

2023年1月1日のニュース