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井上尚弥 4団体統一は「バンタム級での最終章」 史上初偉業も「通過点」

[ 2022年10月13日 13:55 ]

<井上尚弥会見>笑顔で取材を受ける井上(撮影・島崎忠彦)
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 プロボクシングWBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)が12月13日、東京・有明アリーナでWBO同級王者ポール・バトラー(33=英国)と4団体王座統一戦を行うことが13日、正式発表された。井上が勝てばバンタム級では初の世界4団体統一王者となる。20年東京五輪へ向けて建設され、今年8月に再開業した有明アリーナでボクシング興行が開催されるのは初めて。試合は「dTV」「ひかりTV」の配信プラットフォーム限定で完全生中継される。以下、会見の一問一答。

 本日はお忙しい中、ご来場いただきありがとうございます。まず、4団体統一戦に向け、数多くの方に尽力いただき、この日を迎えることができました。また、この4団体統一戦に向け、世界のボクシングの歴史に名を刻み、日本ボクシング界の歴史を変えていきたい。そのために残り2か月やれる事をやり、100パーセントの状態でリングに上がることが大切。相手のバトラーは、まとまった選手で穴のない選手と思っています。試合の内容ですが、自分の中では少しずつ、少しずつ、自分のボクシングで弱らせていって、仕留めるイメージを持っています。その中で圧倒的な力の差を示し、4団体統一していきたい。

――今の気持ち、統一戦に向けた意気込みは。
 「いよいよだなという気持ちが大半を占めているのと、あと2か月、やれる事はなんだろうと考えながらやる2か月が今は楽しみです」

――相手の印象は。
 全てのレベルにおいてまとまった選手という印象を受けました」

――試合で注目してもらいたい部分は。
 「やはり対戦相手のポール・バトラーも技術の高い選手。技術の、駆け引きの戦いを見て欲しいなと思います」

――最初のバンタム級のベルト奪取から4年以上経ったが、この道のりは長かったか、短かったか。
 「バンタム級に上げてから、すごく充実した戦いで来ていて、ここまでの道のりを長いと思わず、充実した日々でこの日を迎えることはできました」

――ライト級から上、軽量級では4団体統一は難しく、バンタム級では世界初の統一。
 「このバンタム級でナンバーワンを目指して戦っていきたいと思っていた。12月13日の4団体統一戦は自分の中で一つの、バンタム級での締めと、自分はそういう思いで12月13日に挑みたいと思っています」

――相手のバトラー最も警戒するところは。
 「警戒すべき点は、そうですね、倒されないボクシングを徹底されたときに、自分がどうボクシングを展開していくか。すごく考えながら準備をしている状況です」

――4団体統一戦、楽しみな気持ちか。
 「まずこの3つのベルトを持って、試合をするのは初めて。それと同時に、勝てば4本のベルトがそろうということで、過去最大のモチベーションを持って試合に挑めると思っている。自分がどういう状態でリングに上がれるか、楽しみにしているし、ここから2か月、もの凄いモチベーションの中、トレーニングを積んでいける。自分の中で期待して12月13日を迎えたい。

――2か月の間、どのような調整をするのか。
 「すでにスパーリングを始めていて、10月末から走り込みキャンプを1回はさみ、ジムに戻ってスパーリングで仕上げていきたい。ここからは前回ドネア戦同様、スケジュール的には同じようなスケジュールになってくる」

――4団体統一はキャリアの中で、どのような位置づけ、意味を持っているか。
 「自分としては常々、4団体を統一したいと口にしていた。この試合の位置づけはバンタム級での最終章。スーパーバンタム級へのスタートということで、まだまだ上を目指しているので、ここがゴールではなく、あくまで通過点。この先のキャリアに向けての一戦と思っています」

――偉業に挑戦するのは、ボクシング界を盛り上げていく意味合いももあると思うが。
 「自分がこうやって4団体統一にチャレンジしたり、日本ボクシング界の歴史に挑戦し、名を刻んでいくことはすごく重要。また後輩たちにも“こういうステージに行ける”と自分は見せていきたい。ボクシング界を盛り上げるためにも、この一戦、勝たないといけない。そういう思いで挑みます」

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