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元3冠王者の井上岳志、再起戦は3―0判定勝ち ダウン奪えず「再スタートとは言えない」

[ 2022年6月4日 22:33 ]

ボクシング・スーパーウエルター級10回戦   〇井上 岳志(ワールドスポーツ)69・8キロ <判 定3―0> ●ワチュク・ナァツ(マーベラス)69・5キロ ( 2022年6月4日    後楽園ホール )

試合を振り返りながら頭をかく井上岳志
Photo By スポニチ

 元日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・スーパーウエルター級王者の井上岳志(32)が約半年ぶりの再起戦でワチュク・ナァツ(24)に3―0で判定勝ちした。20年11月に判定勝ちした相手を、1年7カ月ぶりの再戦でも判定で退けた。採点は96―94、96―94、98―93。IBF15位にランクされる井上は18勝(10KO)2敗1分け、日本ミドル級1位のナァツは7勝(3KO)3敗2分け。

 19年1月に世界挑戦した経験を持つ井上は昨年11月、敵地シドニーで行われたWBOアジア・パシフィック・ティム・チュー(オーストラリア)にダウンを奪われるなど0―3判定負け。2度目の世界挑戦は遠のいた。再起戦となったこの日は「プレッシャーのかけ方が弱くて」前半は手数が少なく、タイミングをつかんだ後半に打ち合いを挑んだが顔面へのパンチの精度が低く、ナァツからダウンを奪うシーンは見せられなかった。「倒せない焦りはあったけど、全体的には落ち着いて戦えた」と話す一方、「この試合では再スタートとは言えない」と反省が口を突いた。

 前回戦ったチューはスーパーウエルター級4団体統一王者ジャーメル・チャーロ(米国)への挑戦が有力となっており、「自分がどのくらいの位置にいるか分かる」と井上。だが、国内重量級の世界との実力差については「デビュー前から分かっていたが、想像以上に壁は高かった」と厳しさを実感している様子で、「イチから積み上げて成長していくしかない」と話した。

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2022年6月4日のニュース