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尚弥 4団体統一へ7日VSドネアは「通過点にしかすぎない一戦」

[ 2022年6月4日 05:30 ]

ボクシング・世界バンタム級3団体王座統一戦   WBAスーパー&IBF&WBO王者・井上尚弥<12回戦> WBC王者ノニト・ドネア ( 2022年6月7日    さいたまスーパーアリーナ )

記者会見する井上
Photo By 代表撮影

 バンタム級3団体王座統一戦に臨む王者2人の記者会見が3日、横浜市内のホテルで開かれた。日本人初の3団体統一を目指すWBAスーパー&IBF王者の井上尚弥は、19年11月に激闘を繰り広げたWBC王者ノニト・ドネアとの再戦も「通過点」と表現。あらためて4団体統一への意欲を示し、WBO王者ポール・バトラー(英国)を抱えるプロモーターのリチャード・シェーファー氏も実現を約束した。

 自分の目の前にWBAの黒とIBFの赤、ドネアの前にはWBCの緑のベルト。「こうして3本のベルトが目の前に並ぶと、よりモチベーションも高くなる」。2年7カ月前、右眼窩(がんか)底を骨折させられたドネアと再会しても視線は合わせなかったが、自身待望のビッグマッチを証明する光景に井上の声が自然と弾んだ。

 主要4団体で残るはWBOのエンジのベルト。この試合の意味を問われた王者2人はいずれも4団体統一に意欲を示したが、“距離感”は異なっていた。

 ドネア「これこそがキャリア最大の一戦になる。この試合に勝てば私がまだ達成していない4団体統一王者という目標に近づける」

 井上「バンタム級の4団体統一へ向けた大事な一戦になるし、4団体統一の目標に向けて、自分の中では通過点にしかすぎない一戦だと思っている」

 井上は39歳のドネアに「花道をつくる」とかねて公言。この日も「無事に勝つことができたら、年内にでも4団体統一へ向けた試合をしていきたい」と先を見据えて話した。会見にはドネアとバトラーが契約するプロモート会社「プロベラム」のシェーファー代表も出席。本紙取材に「勝者を年内にバトラーと対戦させるのがプラン」と明かしていたが、「4団体統一は選手だけでなく全プロモーターの最終目標。実現できる選手もなかなかいない。その願いをかなえるためにも、必ず統一戦は実現させたい」と“公約”に掲げた。

 ドネア撃破に抜かりはない。大橋ジムの大橋秀行会長によると、減量はリミットまであと1・7キロ。2日も調整ではなく激しい練習を行ったそうで、「5日前でこんなに動けるとは」と会長を驚かせた。会見後、試合前最後のジムワークを終えた井上はツイッターに「あと4日。ワクワクスルゼ」と書き込んだ。

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2022年6月4日のニュース