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元世界王者・小国が3年ぶり復帰戦 右拳の不安解消も「やってみないと分からない」

[ 2022年5月19日 15:13 ]

計量をクリアした小国(右)と栗原                  
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 ボクシングの元IBF世界スーパーバンタム級王者・小国以載(34=角海老宝石)が20日、東京・後楽園ホールで3年ぶりのリングヘ上がる。東洋太平洋バンタム級王者・栗原慶太(29=一力)とのスーパーバンタム級ノンタイトル10回戦で、公式戦は19年5月9日のポンピタック(タイ)戦以来。19日は都内の日本ボクシングコミッション(JBC)で前日計量が行われ、小国、栗原ともにリミットより100グラム軽い55・2キロで一発クリアした。小国は24戦21勝(8KO)2敗1分け、世界ランキングがWBC10位、IBF13位、WBO12位の栗原は22戦16勝(14KO)6敗。

 小国は16年の大みそかにグスマン(ドミニカ共和国)から世界王座を奪取。17年9月の初防衛戦で岩佐亮佑(セレス)に6回TKO負けして陥落し、一時は引退を表明したが、18年12月に現役復帰してから2連勝していた。昨年4月に和気慎吾(FLARE山上)との対戦が決まっていたものの、右拳を脱臼して同年3月に手術を受け、ブランクをつくっていた。

 離脱中は体重も増えていたという小国は「3年間も試合せず、ようスーパーバンタムまで落とせたな」と笑った。離脱中は左でしか練習できず、角海老宝石ジムの阿部弘幸トレーナーは「そのぶん左はうまくなった」と話したが、小国自身はプロキャリアを通じてケガに悩まされてきた右拳を手術した結果「右が普通に打てるようになった」のが大きいという。ただし「試合勘は良くない。鈍ってます」と明かし、「右を打てるポジションに行くので、逆に(パンチを)もらうポジションにもなる。正直、やってみないと分からない」と話した。

 栗原について聞かれると「絶対にええ人やろなと思う。人柄が顔に出てる。ええパパやろな」と久しぶりに“小国節”がさく裂。再び世界を目指す上で、実力者相手に負けられない試合となるが「どういう形でも勝つボクシングをしたい。こういうチャンスがそう巡ってくることはないと分かっている。厳しいのを承知でやらせてもらえたらなと思う」と表情を引き締めた。

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2022年5月19日のニュース