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両者5度ダウンの激闘 フューリーが11回KO勝ちでワイルダーに“引導”「俺が世界最強」

[ 2021年10月10日 14:31 ]

ボクシングWBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦   〇王者 タイソン・フューリー(英国) KO11回1分10秒 同級1位 デオンテイ・ワイルダー(米国)● ( 2021年10月9日    米ネバダ州ラスベガス T―モバイル・アリーナ )

初防衛に成功したタイソン・フューリー(AP)
Photo By AP

 WBC世界ヘビー級王者のフューリーが元王者ワイルダーから3度ダウンを奪い、KO勝ちで初防衛に成功した。18年12月の初戦が引き分け、20年2月の2戦目がフューリーの7回TKO勝ちで、3度目の対戦で決着をつけた。戦績はフューリーが32戦31勝(22KO)1分け、王座奪還を逃したワイルダーが45戦42勝(41KO)2敗1分け。

 試合開始からワイルダーがボディーを交えて積極的に打って出た。サイズで勝るフューリーは2回から距離を詰めて押し込む戦い方に切り替え、3回に右フックからアッパーで最初のダウンを奪った。しかし、4回にはワイルダーの右がさく裂。フューリーから2度のダウンを奪い、形勢逆転かと思われた。

 それでも驚異的な回復力を見せるフューリーは重厚なショートパンチにボディーも交え、体を相手に預けるような接近戦でワイルダーの体力を奪っていった。10回に右ストレートで2度目のダウンを奪うと、11回には殴り倒すような右フックでワイルダーをキャンバスへ落とし、レフェリーがすかさずストップした。

 両者で計5度ダウンの激闘を制したフューリーは、リング上のインタビューで「素晴らしい試合だった。スポーツの歴史に残る3連戦だ。ワイルダーはタフで強いパンチを打ってきた。本物の試合を見せてくれたが、世界最強は俺だ。彼がいくら頑張っても2番だ。俺は3度勝った。リスペクトは忘れないが、痛めつけることができた」と話した。ヘビー級は元クルーザー級4団体統一王者のオレクサンドル・ウシク(ウクライナ)が9月にアンソニー・ジョシュア(英国)を破り、WBAスーパー、IBF、WBOの3本のベルトを保持しているが、ジョシュアがウシクとの再戦条項を行使する意向を示しており、来春にも再戦の見込みとなっている。

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2021年10月10日のニュース