×

浜田剛史氏 王座統一戦に臨む岩佐へ提言「自分から攻める姿勢が重要」

[ 2021年4月3日 05:30 ]

前日計量をクリアしたアフマダリエフ(左)と岩佑(セレスジム提供)
Photo By 提供写真

 3日(日本時間4日未明)にゴングとなるWBA・IBF世界スーパーバンタム級王座統一戦を前に、計量が2日にタシケント市内のホテルで行われ、WBAスーパー&IBF正規王者ムロジョン・アフマダリエフ(26=ウズベキスタン)、IBF暫定王者・岩佐亮佑(31=セレス)ともに一発でパスした。16年リオデジャネイロ五輪銅メダリストで、プロ8戦目でウズベキスタン初の統一王者となった同国の英雄に対し、岩佐はどう戦うべきか?スポニチ本紙評論家の浜田剛史氏(60=元WBC世界スーパーライト級王者、帝拳代表)が展望した。

 アマチュア時代のアフマダリエフは基本に忠実なサウスポーという印象でスマートなボクサーと言える。それを土台にプロでは変則的なところを取り入れているようだ。本人に確認したわけではないが、ナジーム・ハメド(元世界3団体統一フェザー級王者)が好きなのではないか。単なるモノマネではなく、基本がしっかりしているので、やりにくさがプラスされている。

 足も動くし、体も柔らかくて変幻自在。特に前後の動きの距離が長い。踏み込むというより飛び込むという感じだ。そのパンチが外されると、バランスが崩れるものだが、スムーズに右を返すこともできる。打たれ強さに関しては未知数だが、接近戦であれだけ手数を出せるということは本人的には不安がないということだろう。

 岩佐が勝つためには相手の良さを殺し自分の良さを出すことが必要になるが、動きを見て合わせるのではなく、自分から攻める姿勢が重要になる。まずは最初の3ラウンドが大事。できる限りリング中央で戦う、相手にロープを背負わせるような戦い方をしなくてはならない。

 相手は自分のペースをつかむとドンドン調子に乗るタイプなので後手に回らないこと。前半が互角なら後半に勝負できる。敵地だから「KOでないと勝てない」と焦る必要はない。顔面には当てにくいかもしれないが、ボディーでも胸でも肩でも当てて削っていけば、チャンスは来る。ベテランの域に入った岩佐のキャリアが生きる試合になると見ている。(元WBCスーパーライト級王者)

続きを表示

2021年4月3日のニュース