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8回KOで世界奪取の中谷潤人「反省点はあるけど、世界王者になれたので100点をもらいたい」

[ 2020年11月6日 22:14 ]

WBO世界フライ級王座決定戦   〇中谷潤人 KO8回2分10秒 ジーメル・マグラモ● ( 2020年11月6日    後楽園ホール )

勝利しトロフィーを手に撮影に応じる中谷潤人(代表撮影)
Photo By スポニチ

 同級3位の中谷潤人(22=M.T)がプロデビューから21連勝で世界王座を獲得した。ダウン経験のなかった同級1位のジーメル・マグラモ(26=フィリピン)に接近戦でも打ち勝ち、8回に左アッパーから左フックで倒してテンカウントでのKO勝利。試合後、リモート会見で喜びを語った。

 ――ダウンを奪った瞬間の手応えは。

 「その前のラウンドから(マグラモが)段々、スタミナも精神的にも弱ってきているのが分かったので、ああ、もう終わったな、というのはありました」

 ――左の連打だった。

 「セコンドからも“いつでも仕留められるように”と言ってもらっていた。最後は手数を出して、しっかり当てていけたかなと」

 ――初回にいい左が当たったが、2回以降は接近戦になった。想定していたか。

 「想定していて、そこで下がると相手に調子づかせるので、しっかり体でためて、サイドへ少しいなしながら、ということを意識しました」

 ――7回からは本来のボクシング。

 「途中で手を前に出しながら、ちょっとジャンピングして距離を取って、違ったボクシングで変化をつけたら、段々ペースを取り戻していけた。いいパンチも当たって、マグラモに考えさせるボクシングができたかな」

 ―自己採点は。

 「反省点はまだあるけど、世界王者になれたことで100点はもらいたいな、というのはある。実力的には半分も出せてないと思う」

 ――マグラモのパンチは重かったか。

 「1回にボディーが強いなと感じた。上のパンチはそんなに感じなかった」

 ――相手が接近戦を仕掛けてきた。それに対し、さらに腰を落とす感じになった。狙いどおりか。

 「腹を狙ってくる選手なので、腹を下へ見せたり、腹を相手にくっつけたりして試合を組み立てていった」

 ――中学からの目標を達成した。

 「まずはホッとしている。さらに目標ができてくる。そこへ向けて、さらにレベルアップしていかないといけない」

 ――家族と話したか。

 「ちょこっと話したが、よかったなと言ってもらった」

 ――どう思った。

 「勝った瞬間、両親、家族の方を見たら、お母さんが泣いていて、お父さんと弟も喜んでいた。少しは親孝行、家族孝行ができたのかなと」

 ――コロナ禍で海外の選手を読んで初の世界戦だった。

 「勝利という形でできたので凄くよかったと思うのと、世界が段々動いてくるきっかけになってくるのかなと思う」

 ――マグラモの圧力は予想以上だったのか。

 「手はもっと出てくるかと思ったけど、そこまでフィジカルは強く感じなかった。でも、ボディー打ちはいいものを持っていると思った」

 ――フィジカル面でも自信がつく試合になったのでは。

 「マグラモ選手も結構体重を戻してきているとの情報があったので、そこで打ち勝てたのは自信になる」

 ――試合の延期や実家のお店の閉店などを乗り越えた。

 「たくさん試練はあったけど、世界王者になっていい結果で終われたのでホッとしている」

 ――今後の目標は。

 「山中(慎介)さんと同じ日(11月6日)に世界王者になれたので、これからさらに防衛していくのと、統一戦も試合に入れてレベルアップしていきたい」

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2020年11月6日のニュース