尾川堅一、王座奪取ならず涙「子供にベルトを約束していたので…」 両者流血で負傷判定引き分け
ボクシングのWBOアジアパシフィック・スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦は7日、後楽園ホール)で行われ、同級1位の尾川堅一(31=帝拳)が王者ジョー・ノイナイ(フィリピン)に挑んだが、5回2分7秒、負傷判定引き分けに終わり、王座獲得は果たせなかった。
2回にノイナイが偶然のバッティングで左目上、3回には尾川が眉間右をカット。さらに4回、ノイナイが左目上を切る流血戦。いずれも偶然のバッティングによるものだったが、5回途中で試合続行は不可能と判断された。
「1ラウンドは取られたと思ったけど、2ラウンド以降は頭を動かして相手のパンチを外して自分のパンチを当てるといった流れをつかみ、手応えはあった。(眉間を)切っても心は萎えなかったけど、慎重になって単発になってしまったかもしれない」
2回以降は完全に尾川がペースを握っていたように見えたが、ジャッジの採点は三者三様のドロー。尾川にとっては悔しさだけが残る結果となった。
1年間のライセンス停止処分が明けて3戦目。当初は9月にIBF世界同級挑戦者決定戦に臨む予定だったが、相手陣営の事情で中止となり、目標をアジアパシフィック王座にスイッチ。このタイトルを世界戦線に復帰する「チケット」と位置付けていたが、手にすることはできなかった。
尾川は「きょうまで命がけで積み上げてきたものが、12回までやって引き分けならともかく、中途半端に終わり、何も残らなかったのが悔しい。子供にベルトを獲ると約束していたので…」と涙した。
2019年12月7日のニュース
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