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尚弥、日本を背負う!7日WBSS決勝ドネア戦「何が求められているかは重々承知」

[ 2019年11月6日 05:30 ]

WBSSバンタム級トーナメント決勝   (WBA&IBF王者)井上尚弥《12回戦》(WBAスーパー王者)ノニト・ドネア ( 2019年11月7日    さいたまスーパーアリーナ )

フォトセッションに応じる井上尚弥、WBSS代表・カレ・ザワーランド氏、ノニト・ドネア(左から) (撮影・白鳥 佳樹)
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 ダブル世界戦の記者会見が5日、都内のホテルで行われ、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)バンタム級トーナメント決勝でノニト・ドネアと対戦する井上尚弥が改めて優勝を誓った。1回戦、準決勝と圧巻の勝利を収めたモンスターは“日本代表”として決勝の舞台でも最高のパフォーマンスを発揮し、世代交代の実現を約束した。

 最強を証明する戦いを2日後に控えての記者会見。壇上で36歳の5階級制覇レジェンドと並んだ井上尚の言葉は自信に満ちていた。

 「いよいよ、この舞台まで来たなという思い。ドネア選手との決勝は自分が一番望んでいた形なので、凄く楽しみな気持ちです」

 WBSS参戦を決めた際、最も対戦を望んだのが「プロに転向する前から憧れの一人」であるドネアだった。組み合わせでは逆ブロックに入ったが、大橋会長いわく「運命に導かれたように」決勝での対戦が実現。井上尚は「決勝で戦えることに誇りを持って、自分は世代交代を確実になし遂げるだけ」と言い切った。

 すでにチケットは完売。フジテレビの生中継、WOWOWの録画放送に加え、NHKのBS8Kでの放送も決定した。NHKによるボクシング中継は実に57年ぶりと、注目度が高まる中、井上尚は「自分に何が求められているかは重々承知しています」。統括団体の枠を超えて階級最強を決定する大会の“日本代表”を自負し、「自分が勝たなければ、今後、日本人が絶対にここまで上ることはできないと思っている。自分が突破口として優勝したい」と誓った。

 昨年10月の1回戦でパヤノ(ドミニカ共和国)をわずか70秒でKOし、今年5月の準決勝ではロドリゲス(プエルトリコ)を2回TKOで退けた。大会プロモーターを務めるザワーランド氏は「この2年で最も世界を震撼(しんかん)させたボクサー。ロマチェンコ、カネロに並ぶパウンド・フォー・パウンド(PFP)だと思っている」と絶賛。世界にその名をとどろかせたモンスターは「判定でもKOでもどう転んでも対応できる準備はしている」とKO宣言を封印しつつ「ここまで最高の試合ができた。決勝でも変わらぬパフォーマンスを見せられると思う」と力強かった。 

 【優勝賞金は「7桁」】WBSSのザワーランド代表は優勝賞金について「7桁(100万ドル以上)」とぼかしたが、試合については「8桁(1000万ドル以上)の価値がある」と強調した。今後のWBSSについては「ライトフライ級~スーパーフライ級を考えている」と軽量級の実施構想を明かし、「日本人ではIで始まる選手」とWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔の参戦に期待しているようだった。

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2019年11月6日のニュース