高橋竜平 再起戦TKO圧勝も反省「塩ボクシング。この内容では…」
今年1月に米ニューヨークで世界初挑戦に失敗した日本スーパーバンタム級11位の高橋竜平(29=横浜光)が11日、東京・後楽園ホールで再起戦にTKO勝ちした。東洋太平洋王座への挑戦経験があるイム・ジヌク(28=韓国)をスピードと手数で圧倒。5回終了後、イムが左の鼓膜に異常を訴えて棄権し、TKO勝ちとなった。高橋は22戦17勝(7KO)4敗1分け、イムは22戦10勝(3KO)7敗5分け。
ガードを固める相手に対し、高橋は軽快なステップでボディーを狙い、タイミング良く右ストレートを打ち込んだ。2回以降は入り際を狙ってくる相手に被弾も増えたものの、コンビネーションでコーナーに追い込むなど内容は圧倒的。6回の開始ゴング後に立ち上がってこない相手がTKO負けとなった。試合後は「この距離にいれば大丈夫と分かったので安全運転してしまった。塩ボクシングでした。まだまだでしたね」と反省しきりだったが、「今後は日本ランカー上位と対戦して自分の実力を示したい。一番戦いたいのは角海老宝石ジムの中川麦茶さん(日本スーパーバンタム級2位)。(弟の)中川抹茶さんとは2回戦ってるので、ぜひやってみたいと勝手に思ってます」と明かした。
世界初挑戦ではボクシングの殿堂マジソンスクエアガーデンで、当時のIBF世界スーパーバンタム級王者TJ・ドヘニー(アイルランド)に11回TKO負け。「オーラが、目力が違った。ゴング前から圧倒された」と振り返り、「(今回の試合で)自分も始まる前から見せてやろうと思ったけど、ニコニコしちゃった」と話して笑いを誘った。世界戦後、一度は引退も考えたが「ここで辞めたら後悔する」と現役を続行。今後はまず日本や東洋太平洋のベルト獲得を目指すが、「強い気持ちで再起を決めたけど、この内容ではベルトはまだまだ」と表情を引き締めた。
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