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王者ムザラネ、手の内見せず…トレーナーもけむに巻く「ユーチューブ見れば分かる」

[ 2019年5月9日 17:20 ]

IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦 ( 2019年5月13日    後楽園ホール )

サンドバッグを打つムザラネを後方から撮影する孫トレーナー(撮影・中出 健太郎)
Photo By スポニチ

 IBF世界フライ級4位・黒田雅之(32=川崎新田)の挑戦を受ける王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)が9日、都内のジムで練習を公開した。6日に来日した翌日からみっちり練習しているそうで、この日もロープ跳び、サンドバッグ、ミット打ち後に再びロープ跳びと約1時間、汗を流した。もっとも、視察した川崎新田ジムの孫創基トレーナーがサンドバッグ打ちを見て「体で打っていない」と指摘したように、手の内を明かさない軽めの練習。本来はオーソドックススタイルながらミット打ちをサウスポースタイルで行ったり、サンドバッグ打ちではヘッドバットやミドルキックを入れるなど、全体的にリラックスした雰囲気だった。

 昨年大みそかにマカオで坂本真宏(六島)を破って初防衛に成功し、今回が2度目の防衛戦となるムザラネは「完璧な体調で臨めるので試合が楽しみ。月曜日(13日)の夜も自分が王者でいることは間違いない」と静かに自信を示した。黒田については「いい選手と思う」と語ったが、具体的な印象を尋ねると、そばにいたコリン・ネーサン・トレーナーが答えないように指示。同トレーナーは3年指導するムザラネの長所を問われても「ユーチューブに映像が出ているから見れば分かる」と明言を避け、情報を明かそうとしなかった。

 そんな質疑応答に“乱入”したのが孫トレーナーで、スキンヘッドのムザラネに「試合前は自分で髪をそっているのか?」と質問。「試合当日はムザラネ選手よりいい頭にしてくるから、リングで会ったら覚悟してほしい」と“挑髪”した。また、サンドバッグ打ちでキックを見せたムザラネに“ダメ出し”して「自分はキックボクサーだったから教えてあげる」と申し出ると、ネーサン・トレーナーが「タダならいい」とやり返すなど、トレーナー同士の挑発合戦が続いた。川崎新田ジムの新田渉世会長は「手の内を見せないのはさすが世界王者のトレーナー」と感心し、「汗もよく出ているし、コンディションは良さそう。こちらもベストで来ることを想定してやっているので望むところ」と話した。

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