山中竜也、引退会見「徐々に現実なんだな、と」 硬膜下血腫と診断、手術は回避

[ 2018年8月31日 14:55 ]

引退会見後、山下会長にねぎらわれて笑顔を見せる山中竜也(左)
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 7月13日の防衛戦後に「硬膜下血腫」と診断され、規定により引退となったボクシングの前WBO世界ミニマム級王者・山中竜也(23=真正)が31日、神戸市内で会見した。

 「最初は自分のことじゃないような…受けとめられなかったけど、徐々に現実なんだな、と考えて。次のことを探そうかな、と。聞いた事あるなと思って、調べたら先輩が(硬膜下血腫で引退になって)いたので。ぼくもそうなのかな、と」

 山中は7月13日にV2戦で(神戸市立中央体育館)でビック・サルダール(フィリピン)に判定負け。その試合の直後にシャワーを浴びているときから頭痛に襲われ、歩いて帰宅している途中にうずくまった。そのまま救急車で神戸市内の病院に搬送され、「急性硬膜下血腫」と診断された。山中はこの試合で7回に右ストレートを浴び、ダウンを喫している。

 山下正人会長によると、搬送先の病院で3時間ごとにCTスキャンを行い、幸いにも、それ以上の出血は認められず手術は回避した。

 日本ボクシングコミッション(JBC)規定には「頭蓋内出血(硬膜下血腫等)と診断された場合、当該ボクサーのライセンスは自動的に失効する」とある。

 大阪府堺市出身。高校には進学せず中卒でプロを目指して入門し昨年、王者まで上り詰めた。女手ひとつで育ててくれた母・理恵さんに、ボクシングで家を建ててプレゼントするのが夢だった。

 「ボクシングでは叶いませんでしたが、違うものを見つけて、その夢を達成したい。やりたいことに協力してくれてありがとう」とあらためて感謝した。自身の今後については、「探しているところです」と未定を強調した。

 中学時代にボクシング漫画「はじめの一歩」を読み、すっかりはまったボクシングの世界。ファンへは「感謝しかありません。ありがとうございました」と言葉に力を込めた。

 国内ジム所属の世界王者経験者が試合後の頭蓋内出血により引退するのは、元WBA世界スーパーライト級王者の平仲明信氏が1992年の初防衛戦後に脳内出血が見つかって以来。

 ◆山中竜也(やまなか・りゅうや) 1995年(平7)4月11日生まれ、大阪府堺市出身の23歳。小学校時代にボクシング漫画「はじめの一歩」を読んで興味を持ち、大阪・堺市立美原西中1年で近所の男性にボクシングを習う。当時から憧れは元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏。同氏が所属する真正ジムに中2の夏から通い、高校には進学せずジムの寮に住みこむ。12年6月にプロデビュー。16年11月に東洋太平洋ミニマム級王座獲得、17年8月に福原辰弥を判定で破り、WBO世界同級王座獲得。18年7月、サルダールに敗れ2度目の王座防衛に失敗。身長1メートル62・5、右オーソドックス。

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