【高校野球】東洋大姫路、兵庫大会を秋春夏3連覇!“新エース”木下が意地の148球、6失点完投で夏切符

[ 2025年7月29日 05:00 ]

第107回全国高校野球選手権兵庫大会決勝   東洋大姫路7―6報徳学園 ( 2025年7月28日    ほっともっとフィールド神戸 )

<報徳・東洋大姫路> 甲子園出場を決め、駆け出す東洋大姫路ナイン (撮影・平嶋 理子) 
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 第107回全国高校野球選手権大会(8月5日開幕、甲子園)の地方大会決勝が28日、各地で行われた。兵庫大会では東洋大姫路が7―6で報徳学園を破り、2011年以来14年ぶり13度目となる夏の甲子園出場を決めた。兵庫大会での秋春夏3連覇は1955~56年県尼崎、2001~02年報徳学園、18~19年明石商に次ぐ史上4校目。今春選抜準優勝の智弁和歌山(和歌山)も2年連続28度目の夏切符をつかんだ。

 6回終了時点で5点を失って1点差に迫られ、球数もすでに100球を超えていた。それでも東洋大姫路の岡田龍生監督に、先発の木下鷹大(3年)を交代させる考えはなかった。「木下が打たれたら、しゃあない」。エースは力を振り絞り、7―5の8回を3者連続三振。9回に連打で再度1点差に迫られても、ブルペンで準備する投手はいない。そして2死一、二塁を右飛に抑え、148球、6失点完投と苦しんで甲子園切符をつかんだ。

 今春選抜では背番11と3番手投手の位置付けで、同学年のプロ注目右腕・阪下漣(3年)が「絶対的エース」と呼ばれていた。しかし、阪下は選抜で発症した右肘痛が癒えたばかりで、今夏は未登板。決勝前、その前エースから伝えられた。「俺が後ろで控えてるから」。新エースは、にやりと笑った。「投げさせるつもりないで」

 阪下の故障後、木下が主戦投手を担ってきた。今春近畿大会の決勝では、選抜で準優勝した智弁和歌山から完封勝利を挙げた。「あの決勝は調子が良くなくて…」。以前までなら不調時は阪下に交代させられていたが、立場と状況は変わっていた。試合中にひらめき、上手投げからスリークオーター気味に変更。制球を立て直し、強力打線を封じ込めた。

 その経験を今回の決勝でも生かした。7回から腕の位置を下げたのだ。「投げ下ろすイメージは止めて、低めに集めようと思った」。丁寧な投球を心がけると力みが抜け、直球の走りを取り戻した。

 阪下が登板待機をしていた準決勝以降、野手陣は「阪下を1イニングでも投げさせよう」を合言葉に点差を広げようと団結した。右肘痛で今春選抜を1イニングで終えた阪下は言う。「甲子園の借りは甲子園でしか返せない」。「右腕二枚看板」による継投は甲子園で――。「夏の東洋」が14年ぶりに夏の聖地に帰ってくる。(河合 洋介)

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