広澤克実氏 森下と輝よ、難敵・隅田の残像忘れろ 1、2番の出塁得点につなげカード勝ち越しを

[ 2025年6月11日 05:15 ]

交流戦   阪神2-4西武 ( 2025年6月10日    ベルーナD )

森下(左)と佐藤輝*
Photo By スポニチ

 【広澤克実 視点】阪神は10日の西武戦(ベルーナドーム)に2―4で逆転負けし、連勝は4で止まった。今季のチーム躍進の原動力となっている森下翔太外野手(24)、佐藤輝明内野手(26)の3、4番コンビが、難敵・隅田の前に6打数無安打(1四球)に封じられ、そろって最後まで沈黙。それでも広澤克実氏(63=本紙評論家)は「悲観することも、焦る必要もない。隅田の投球の残像を頭から消すことが、リスタートの第一歩になる」と、仕切り直しを促した。

 阪神は逆転を許し、連勝は4で止まった。だが西武との2戦目、3戦目につながる伏線を張ることができたのは、敗れた中でも、ひとつの収穫だ。

 前半から「阪神は走ってくる」という強烈なメッセージを相手に植えつけた。初回の近本の三盗に始まり、2回は右前適時打の熊谷が二盗。3回には佐藤輝の二盗でヘルナンデスの適時打につなげ、4回は近本が再び二盗に成功。前半4盗塁で揺さぶりをかけた。

 左の先発に対して、なかなかスタートは切れない。スコアラーを中心にした分析とミーティングの成果だと思うが、やられた西武には相当なショックを与えたはず。2戦目からも、バッテリーは走者に対して神経と体力を使わなければいけなくなる。これはかなりの恐怖になる。セの首位チームとしてアドバンテージは取った形だ。

 試合としては、2点リードで逃げ切りたかった展開。8回に桐敷がつかまった。打者目線から言えば、7回の及川と球の軌道が似通ったタイプ。足を上げてから、ゆっくりなのが及川、早いのが桐敷というくらいの違い。及川―桐敷―岩崎と左3枚で終盤を守るのは簡単ではない。

 理想は左―右―左で7回以降の3イニングを抑えたいところ。石井の離脱の影響は、やはり大きいと言わざるをえない。言われるまでもなく、藤川監督も課題は分かっているはず。今いるメンバーの中で大事な場面の右に誰を持ってくるか。打者の目線をかく乱する継投パターンを、組み立て直す必要がある。

 阪神が誇る森下、佐藤輝の3、4番コンビは、この日の隅田に対して、2人で6打数無安打(1四球)に終わった。150キロを出す左腕が、カーブとチェンジアップでストライクを取ってくると、なかなか対処できない。阪神打線は好調だと知る相手は緩急だけでなく、内外高低すべてを使って抑えに来る。勝ったり負けたりの勝負の中で、またレベルを上げていくしかない。

 佐藤輝も、どんなに状態が良くても、毎試合で打てるわけではない。悪いときはこんなものだ。悲観することも、焦る必要もない。森下もスイングには問題はないし、5番・大山も1安打に終わったが、ボールの見方や間合いの計り方は、いいときに近づいているという感じは受けた。

 この日の敗戦を「ダメージが残る逆転負け」にしないためにも、1、2番の出塁をクリーンアップが得点につなげ、カード勝ち越しに向けて全力で臨むことが必要。まず隅田の投球の残像を頭から消すことが、リスタートの第一歩になる。(本紙評論家)

続きを表示

「阪神」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2025年6月11日のニュース