V撃阪神・木浪 どん底を知ってたどり着いた境地「野球選手としてこれ以上の幸せない」首位で交流戦突入へ

[ 2025年6月1日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―0広島 ( 2025年5月31日    マツダスタジアム )

<広・神>5回、先制の適時二塁打を放った木浪(撮影・北條 貴史)
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 阪神・木浪聖也内野手(30)が31日の広島戦(マツダ)の5回に、決勝の適時二塁打を放った。今季対左腕打率・324を誇る“サウスポーキラー”の本領を発揮し、相手先発・床田のマツダスタジアムでの連続イニング無失点を、37で止めた。2連勝で貯金を今季最多の9に伸ばしたチームは、首位での交流戦突入を確定させた。

 さすが優勝した23年に「恐怖の8番」と恐れられた木浪だ。ワンチャンスを逃さなかった。5回2死一塁で、決勝の適時二塁打を放った。床田のカットボールを左中間へ。中堅・中村奨のまずい追い方が重なって、鋭い打球が左中間を抜けた。ヘルナンデスが長駆ホームイン。4回まで無安打に抑えられた沈黙と、両軍無得点の均衡を、一振りで破った。

 「あの1本はすごく大きかった。モーチョ(ヘルナンデス)も頑張って走ってくれた。大竹に先制点を取ってあげたい気持ちと、あの場面は、(次の回に1番から始まるように)僕で終わらずに大竹に回そうという思いも強かった。打てて本当に良かった」

 相手先発はマツダスタジアムで3試合連続完封中だった床田。超難敵左腕の同球場連続無失点を、37イニングで止める一撃でもあった。今季は対右腕の打率・181(72打数13安打)に対し、対左腕はこれで打率・324(37打数12安打)。好データにも背中を押された。

 「(全打席で)内容がすごく良かった。しっかり準備をしてきて本当に良かった」

 4月19日のこのカードで3失策し、以降、スタメンを外された。小幡の故障離脱で再び出番が回ってきたのが5月15日DeNA戦。試合後に「楽しかった」とコメントした。敗戦後の言葉としてふさわしくないことを承知で、あえて口にした。

 「抵抗はありましたよ。でも、あれが正直な気持ち。これだけ大勢の観客の前でプレーができる。ショートを守れる。野球選手としてこれ以上の幸せはない。レギュラーで出ている時は、結果ばかり追い求めて、いつしかそんな気持ちを忘れていた。今回ベンチにいたことで、もう1回、気づくことができた」

 グラウンドに立てる幸せは成績に表れる。先発復帰前の打率・204に対し、復帰後は・273。「明日、死球で野球ができなくなるかもしれない。そうなったとしても悔いがないように、毎日ベストを尽くしたい」。そんな覚悟を決めてから状態は上向いた。

 チームは2連勝で貯金を今季最多の9に伸ばし、首位で交流戦に突入することが確定。3年連続5度目で、過去4シーズンは優勝1回、2位が3回という好データ。今年もその波に乗っていく。(倉世古 洋平)

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