【センバツ】高松商 第1回大会優勝メンバーの遺志を継ぐ「志摩供養」 夏は勝利の報告を

[ 2025年3月22日 14:03 ]

第97回選抜高校野球大会第5日 1回戦   高松商2―8早稲田実 ( 2025年3月22日    甲子園 )

<早実・高松商>早実に敗れた高松商ナイン(撮影・中辻 颯太)
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 第1回選抜大会決勝から当たることのなかったカードが1回戦で実現。高松商は優勝メンバーの遺志を継いで戦ったが勝利を届けることはできなかった。鎮魂の「志摩供養」は1回表の守備に入る前に静かに行われた。高松商の唐渡大我三塁手(3年)は右手を三塁ベースに、左手を胸に当てて一心に祈った。時間にして30秒。伝統の儀式を終えて、早稲田実との百年越しの試合に向かった。

 志摩定一さんは1924(大正13)年の第1回選抜大会で早実を破って優勝した時の三塁手。その年の冬に病死するが「俺が死んでも魂は残って三塁を守る」と言い残した。その遺志を「志摩供養」として高松商の歴代三塁手が受け継いできた。唐渡は秋季香川大会で初めて伝統を継承。甲子園での供養で思いを強くした。

 「志摩さんは百年に一度帰ってくると言われていて。見てくれているんだな」と唐渡。百年越しの試合でその早実と戦う不思議を感じながら「志摩さんと一緒に守っている。楽しかったけど、重みがありました」と振り返った。8回の右前適時打を含む2安打に「負けたんですけど、胸は張れる。夏は志摩さんに勝ちましたよと報告したい」と夏に向けて伝統の力を強固にしていく覚悟を示した。

 長尾健司監督(54)は「早実の中村投手は追い込んでからギアが上がり、もう一つ粘ることができなかった。ここ一番の勝負どころで差が出た。『志摩供養』は高松商の第一歩を築いた方で、その敬意を示すもの。(勝てずに)志摩さん、ごめんなさい」と選手に代わって頭を下げていた。

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