ロッテ1位、明大・上田前主将が東大との送別試合に参戦

[ 2023年11月24日 10:16 ]

東大と明大の送別試合。試合後、東大・梅林、明大・上田前主将(最前列)を中心に記念写真に収まる4年生たち
Photo By スポニチ

 神宮球場で戦った明大と東大の4年生が送別試合&懇親会で親交を深めた。御大こと明大・島岡吉郎元監督が「帝大(東大の選手)を大事にしろ」と発案して始まった懇親会。50年以上前からの伝統で、東大の井手峻前監督(79)が現役選手時代も調布の深大寺そばをご馳走になったという。コロナで中断していた同会が23日、明大球場で開催された。

 両軍ユニホームに身を包み軟式ボールでの戦い。ロッテからドラフト1位指名を受けた上田希由翔前主将は最後の「10番」を背負い、ソフトバンク4位指名の村田賢一もエース背番「11」を付けた。

 7回制の試合はルールがあってないようなもの。上田が打席に立つと東大ベンチから続々と選手が飛び出し、なんと外野に10人が守る“上田シフト”を敢行。そのシフトをあざ笑うようなボテボテの一塁内野安打でガッツポーズ作るなど爆笑の連続。7回には神宮で1勝をマークした松岡由機が登板し、現役時代並みの速球とスライダーで明大から3三振を奪った。試合は4―2で明大勝利のはずが試合終了の整列で「もう1イニングお願いします」と東大ナインが突然の土下座で懇願。8回まで行われたが最後は梅林浩人前主将が内野ゴロに一塁へヘッドスライディングして熱闘は終了した。

 試合後は明大寮内の食堂で和気あいあいの食事会。来年のドラフト1位候補、宗山塁新主将も参加して神宮の思い出話で盛り上がった。これからはプロに進む者、社会人野球で都市対抗を目指す者、野球を離れ一般企業に進む者、東大では大学院に進学とそれぞれの道を進む。卒業後の進路は違っても“神宮の友”としてこれからも親交は続いていく。


 〇…明大の菅原捕手が高校時代の1シーン再現を試みた。花咲徳栄時代、夏の甲子園で肩に死球を受けたが「僕の避け方が悪かったので」と球審、相手の明石商ベンチにも頭を下げ打撃を継続。次の1球を左翼席に本塁打した場面だ。米国でも「フェアプレー」と絶賛され菅原の名前を一躍有名にした。この日の打席では東大投手に「肩に当てて」とお願いしての死球。お決まりの頭を下げ、次の1球を待った。東大外野陣も左翼フェンス際に3人が集まり本塁打警戒シフトを敷いたが、結果は内野ゴロ。甲子園の再現はならず爆笑に終わった。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年11月24日のニュース