2年連続の全試合出場を誓うソフトバンク・柳田「1番でもいい」 他の数字や打順にこだわりなし

[ 2023年11月24日 06:00 ]

子供たちからの質問に笑顔で答えるソフトバンク・柳田(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは23日、九州、山口、沖縄の6県で野球教室「ホークスベースボールキッズ2023」を開催。柳田悠岐外野手(35)は2015年まで2軍の本拠地だった福岡市の雁の巣球場で子供たちとふれあった。1軍に定着するまでの苦い思い出しかないという“原点”で誓ったのは2年連続の全試合出場。ミスターホークスと呼ばれた小久保裕紀監督(52)でさえも、30代以降は1度だけだった難関に挑む。

 大きくなった柳田が「原点」と語る雁の巣球場に帰ってきた。センターの位置で子供たち相手にノックを打ったり、質問コーナーでふれあった。パワーを充電した背番号9は新たな誓いを立てた。

 「143試合出れば、ある程度(数字は)残ると信じて今は練習しています。他の数字にこだわりはない」

 今季は14年以来、自身2度目の全試合出場を達成。現役時代ミスターホークスと呼ばれ、41歳までプレーした小久保新監督をしても、30歳代以降の全試合出場は1度のみだった。10月に35歳になった柳田にとっては、価値がある記録になる。

 さらに来季4年ぶりのV奪回ができるのならば、打順のこだわりも持たない覚悟。「1番でもいいですよ。とにかく全試合に出る。全部出る。年齢とかは関係ない」と語気を強める。18年7月10日の日本ハム戦(東京ドーム)以来遠ざかる1番起用なども、求められればなんでもやる。

 この日は15年までソフトバンクの2軍本拠地として使われた雁の巣球場に「10年ぶりくらい」という凱旋。駆け出しの時代を過ごした柳田は「めっちゃ懐かしい。すぐクビになるだろうとか、野球したくないとか、つらいことを思い出した」と振り返る。一方でプロ野球選手としての礎をつくった地。球場の外で走り込み、強靱(きょうじん)な下半身をつくり上げた。当時2軍打撃コーチだった藤本前監督に見守られ、よく特打をした。「レフトにホームラン打っているイメージがあります」と持ち味の逆方向への打撃を磨いたことを思い起こした。

 小久保監督は柳田と近藤の2人は来季のレギュラー当確だと明かしている。期待されるからこそ、今季の打率・299、22本塁打、85打点の数字に満足感はない。昨年から本塁打以外伸ばしたが、「数字自体は微妙な成績。本当のレギュラーならもっといい成績を残さないと」と上積みを自らノルマにした。

 オフの自主トレにはこれまで参加していた谷川原が卒業。新たにイヒネ、生海と今季のルーキーを引き連れる予定。後輩を伸ばした先に、栄光のゴールテープが待っている。 (杉浦 友樹)

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