阪神ドラ5の石黒“出世レール”猛進や 同じドラ5の村上、青柳のように

[ 2023年11月10日 05:15 ]

指名あいさつを終え、記念撮影するJR西日本・石黒(撮影・後藤 大輝)
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 阪神からドラフト5位指名を受けた石黒佑弥投手(22=JR西日本)が9日、広島市内の同社で畑山俊二統括スカウト、山本宣史スカウトらから指名あいさつを受けた。MAX152キロの快速右腕は、同じドラフト5位から日本一まで成り上がった村上、青柳らにならい“出世レール”の猛進を宣言した。

 「(5位は)期待される順位。その期待に応える責任もある。野球の舞台は平等。あとは実力の世界なので」

 はるか先を行く先輩たちの背中を超特急で追う。38年ぶりの日本一にかがやき、美酒に酔った猛虎戦士の中には下位指名のメンバーも多い。投手陣では、今季飛躍を遂げた村上と、虎のエース・青柳がその筆頭格。ともに5位指名から実力だけで今の立場を奪った。プロに入れば指名順位は関係ない。石黒も同じ線路上を走りたい。

 「(日本シリーズでの村上の)第1戦のビタビタのコントロールは凄いな、と。(第7戦の青柳も)やっぱり投手力が大事だな、という一戦でした」

 大舞台でひかりを放つ両右腕にくぎづけになる一方で、石黒は自身の課題克服にも貪欲だった。「このカウントでは何を投げるのか、この状況ならどういうテンポなのか、考えながら見ていた」。最高の刺激をくれたお手本が、仲間になる。生かさない手はない。

 「変化球の面で、まだまだ自分の引き出しが足りない。配球面でも実力不足。(2人からも)吸収して、成長につなげていきたい」

 石黒は普段、JR可部線の下祇園駅(広島市安佐南区)で接客業務にあたる。指名後、乗客からも「おめでとう、頑張って」と祝福の声をもらうようになった。だから、かなえたい一つののぞみができた。マツダスタジアムでの“凱旋登板”だ。「(広島には)阪神ファンも多いと聞く。マツダスタジアムで投げられるように頑張りたい」。さくら舞う春、大歓声がこだまする敵地で躍動するため、1軍入りの切符を全力でつかみにいく。(八木 勇磨)

 【石黒佑弥アラカルト】
 ☆生まれ&サイズ&投打 2001年(平13)6月20日生まれ、愛知県江南市出身の22歳。1メートル80、83キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 藤里小1年から藤里スポーツ少年団で野球を始め、宮田中では投手兼捕手。星城では1年から登板。3年夏は愛知大会2回戦で石川昂弥(現中日)を擁し、センバツVの東邦を8回3失点に抑え、打っても石川から3ラン。8回コールド勝ちし8強入り。

 ☆持ち球 直球、カーブ、カットボール、スライダー、フォーク。

 ☆家族構成 両親、2歳上の兄。

 ☆憧れの選手 同い年の佐々木朗(ロッテ)、宮城(オリックス)ら。「第一線で活躍しているので、そこに追いつきたい」。

 ☆趣味 アニメ鑑賞。ワールドトリガー、NARUTO(ナルト)など。

 ☆座右の銘 「ちりも積もれば山となる」「七転び八起き」。

 ☆好きな食べ物 チョコレート。

 ☆好きな芸能人 お笑いコンビのチョコレートプラネット。

 ☆好きな電車 N700系(新幹線)。

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