DeNA・バウアー 打線眠らせた?ポケモン「プリン」グラブで9勝目 「最終的には沢村賞が目標」

[ 2023年8月16日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA9-3ヤクルト ( 2023年8月15日    神宮 )

<ヤ・D>3回、浜田の打球を背面で捕球するバウアー(撮影・村上 大輔)
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 DeNAのトレバー・バウアー投手(32)は15日、ヤクルト戦に先発し7回8安打3失点で9勝目を挙げた。5三振を奪い、勝利数と奪三振数(115)でリーグ2位へ浮上。ともにタイトル獲得への強い意欲を示し、サイ・ヤング賞とのダブル受賞となれば史上初めてとなる沢村賞を最終的な目標に掲げた。

 驚異のスタミナと実力が、前例のない日米投手最高タイトル獲りの野望に現実味を持たせた。2戦連続の中5日での登板となった雨中の試合を7回8安打3失点にまとめ、リーグトップの巨人・戸郷へあと1と迫る9勝目でチームの連敗を2で止めた。バウアーは「ベストではなかった」と振り返ったが、115奪三振がリーグ2位に浮上したと聞くと、目の色を変えた。

 「ぜひ1位になりたい。勝ち星も15勝以上はしたい。最終的には沢村賞を目標にしているので、そのためにも勝利数、イニング数、三振数で1位になりたいと強く思っています」。20年ナ・リーグのサイ・ヤング賞に続く、沢村賞獲りへの強い意欲を示した。

 初回2死三塁、村上を迎えると内角直球で懐を攻めスライダー、ナックルカーブで3球三振に抑えた。「危険な打者だし、才能もある。今夜に関してはいいボールを投げられた」。3回には浜田のゴロを2試合連続の背面キャッチで沸かせた。4回無死一塁でも村上を三振に仕留めソードセレブレーションを披露。6回に2本の適時打で2失点し、7月27日の中日戦からの連続無失点は24イニングでストップしたが、2死二塁ではオスナをこの日最速の157キロを軸に見逃し三振に仕留めた。

 遊び心も忘れない。側面にポケットモンスターのキャラクター「プリン」とカタカナで刺しゅうされたピンク色のグラブで初登板。「1年前になるけど、動画の中で僕がプリンの帽子をよくかぶっていた。いつか試合でできたらなと思っていた」。プリンといえば相手を眠らせる特技「うたう」が代名詞。序盤から相手打線を眠らせるような快投だった。試合後にはSNSに英語で「プリンはうたうをつかった こうかはばつぐんだ!」とゲーム中で流れるメッセージと村上を三振に斬った動画を投稿して喜んだ。

 次回登板は中4日で20日の首位・阪神戦となる見込み。「年間通じて中4日は問題ない」と常々話す右腕は他の投手よりも登板回数が多くなり、現在6位のイニング数(111回2/3)や勝利数、奪三振数はさらなる上積みが十分期待できる。ポケモンには目指すタイトルと名前の似たキックポケモンの「サワムラー」がおり、その栄冠目指してフル回転し続ける。(伊藤 幸男)

 ▽プリン ポケットモンスターに登場するピンク色のふうせんポケモンで、タイプはノーマル・フェアリー。初代・赤緑から登場する人気ポケモンで、ププリンの進化形であり、さらにプクリンへと進化できる。相手を眠らせる特技「うたう」を代名詞とし、スマブラシリーズなど他タイトルにも登場している。英語版でのキャラクター名は「Jigglypuff」。

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