ロッテ・種市 バウアーから学んだ!初の中5日で9勝目 由伸抜き奪三振リーグ2位再浮上

[ 2023年8月11日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ3―1オリックス ( 2023年8月10日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>ロッテ先発の種市(撮影・長久保 豊)
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 用意周到だった。プロ初出場した7月19、20日の球宴。ロッテ・種市は、DeNA・バウアーを質問攻めにした。「ドライブラインでも会っていたので身近に感じていた」。自主トレで訪れた米シアトル市内の施設で知り合った縁。メジャー時代を含め、今季も中4日登板するサイ・ヤング賞右腕に聞いたのは、短い間隔での先発への調整法だった。

 7年目で初めての中5日での先発。首位・オリックス撃破をもくろむ吉井監督と、メジャー方式の調整法に憧れを抱く右腕との思惑が一致した。「肘、肩の不安も全くないので、行かせてくださいと言いました。シーズンを通して中5で投げてみたい思いもあった」。95球で7回4安打無失点に抑え、19年の8勝を上回る自己最多の9勝目。前日まで2連敗した首位・オリックス相手に、チームの連敗を4で止め「いい緊張感で投げられた。(オリックス戦の)3連敗を阻止できて良かった」と胸を張った。

 チームの危機も理解している。佐々木朗が7月末に左脇腹肉離れで離脱。岩手出身の後輩とは、普段からお国自慢し合う青森出身の右腕は、後輩の無念を痛いほど分かっている。“種市先輩”の好投に吉井監督も「大きい。本当に朗希(佐々木)と並んで種市と小島にはチームを引っ張ってほしいので良かった」と称えた。

 7三振を奪い今季123奪三振。オリックス・山本を抜いてリーグ2位に再浮上した。「去年の今頃は球速も変化球も話にならないレベルだったので、それを考えたらいい状態で自信になっている」。20年に右肘手術を受けた右腕が、チームの勝ち頭として役目を果たした。(伊藤 幸男)

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