名門復活!青学大が日本一 18年ぶり5度目 ドラ1候補右腕・常広10K完封にスカウト評価「楽天の岸」

[ 2023年6月12日 04:30 ]

第72回全日本大学野球選手権最終日・決勝   青学大4-0明大 ( 2023年6月11日    神宮 )

<青学大・明大>優勝を果たし、歓喜の常広(16)ら青学大ナイン(撮影・木村 揚輔)
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 名門復活を印象づける日本一だ。青学大が明大を4―0で下し05年以来、18年ぶり5度目の優勝。今秋ドラフト1位候補の最速153キロ右腕・常広羽也斗投手(4年)は被安打7、10奪三振で完封し、最高殊勲選手賞と最優秀投手賞を獲得した。東都2部だった19年に就任した安藤寧則監督(46)は指揮官として初の日本一となった。

 インタビューで涙をこらえた安藤監督は、30秒以上も言葉が出なかった。2部に沈んでいた名門を復活させての頂点。対照的に、完封で胴上げ投手となったエース常広は淡々と話し始めた。

 「今後、ずっと日本一の代だと言えるのでうれしいです」

 マウンド上でも常にポーカーフェースを貫くが、ここまで成長した裏には誰にも見せない悔し涙があった。

 昨春は地元大分開催の開幕週でまさかのベンチ外となり涙した。発熱の影響で先発を回避した4月19日の日大戦は、代わって先発を任された同じくプロ注目の下村海翔(4年)が好投。寮で中継を見ていた常広は「凄いなと思ったが、何だか悲しくて涙が出た」。立つべきマウンドで輝くライバルの姿がうれしい半面、悔しかった。

 1年から活躍していたスポーツ推薦組とは違い、指定校推薦で入学した。周囲の甲子園経験組らに「絶対に負けたくない」と反骨心から努力を重ね、決勝のマウンドを任されるまでに。この日は「自分の球を投げれば絶対に抑えられると思った」と最速153キロの直球中心で10三振を奪って完封。最後は自らゴロを処理し「9回を投げ切ると思っていたので本当にうれしい」と両手を掲げて喜んだ。

 決勝での完封は、東洋大から1位指名でロッテ入りした藤岡貴裕が10年に達成して以来、13年ぶり。視察した日本ハムの大渕隆スカウト部長は「楽天の岸みたいなバランスの良さがある。(指名順位は)上の方になると思う」と高く評価した。

 大会には計6度の出場で優勝5度、準優勝1度の通算23勝1敗で、勝率は驚異の・958。2部時代も知る常広ら現4年生を中心に、名門復活を印象づけた。「秋はリーグ戦でも最優秀防御率を獲りたい」と次なる目標を口に。頼れる右腕を中心とした青学大の黄金期が始まった。(村井 樹)

 ≪父・竜也さん観戦≫完封した常広の父・竜也さん(49)は大分から駆けつけ、三塁側内野席で息子の活躍を目に焼き付けた。自身も高校途中まで野球部に所属しており「よくキャッチボールをしていたが、今はもう手が痛くて捕れない」と笑顔。幼い頃は恥ずかしがり屋で人前に出ることも苦手だった息子がドラフト1位候補にまで成長し「努力でよくここまでになった。まずはお疲れと言いたいですね」とねぎらった。

 ◇常広 羽也斗(つねひろ・はやと)2001年(平13)9月18日生まれ、大分市出身の21歳。豊府小3年時に野球を始め、南大分中時代は大分リトルシニアに所属。大分舞鶴では甲子園出場なし。50メートル走6秒1。遠投120メートル。好きな芸能人はくりぃむしちゅーの有田哲平。座右の銘は「一生懸命」。1メートル80、73キロ。右投げ右打ち。

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